PRONEWS https://jp.pronews.com https://jp.static.pronews.com/pronewscore/wp-content/uploads/2023/06/og.png PRONEWS https://jp.pronews.com/ https://jp.static.pronews.com/pronewscore/wp-content/uploads/2023/06/PRONEWS_230615.jpg Sun, 22 Dec 2024 11:40:00 +0000 ja (c) PRONEWS Co., Ltd. PolarPro、35mm/120中判フィルム用ケース発売。大切なフィルムロールを保護/運搬 https://jp.pronews.com/news/202412221205559569.html 559569 Sun, 22 Dec 2024 12:05:41 +0000 technology WorldLink & Companyは、カメラギアブランド「PolarPro」の国内正規代理店として、35mm/120 中判フィルム用ケース「FilmVault」を2025年1月中旬頃から発売する。

  • FilmVault(5ロール)35mm/120:税込10,230円
  • FilmVault(2ロール)35mm/120:税込8,470円
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FilmVault(5ロール)35mm(左)とFilmVault(2ロール)35mm(右)
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FilmVault(5ロール)120(左)とFilmVault(2ロール)120(右)

35mm フィルム/120 中判フィルム用の専用ケース

FilmVault(フィルムヴォルト)は、35mm サイズもしくは120 中判(ミディアムフォーマット)サイズのフィルムロールを収納するためにデザインされた専用ケース。

1年以上をかけて開発されたケースは、フィルムロールがケース内部でガタガタ振動しないようにデザインされ、日帰りの短い旅行であっても、長時間の撮影ミッションであっても、フィルムを保管、保護、輸送するための現代的でミニマルな方法を提供するという。

PolarPro、35mm/120 中判フィルム用ケース発売。大切なフィルムロールを保護/運搬説明写真

プレミアム軽量アルミニウムと防水ガスケット

FilmVault は、プレミアム軽量アルミニウムによる外装とゴム製のOリングガスケットシールにより、防塵防水性を提供。大切なフィルムロールを埃、汚れ、水などから守るという。

PolarPro、35mm/120 中判フィルム用ケース発売。大切なフィルムロールを保護/運搬説明写真

2ロールと5ロール用の2サイズ展開

FilmVaultは、35mmサイズ/120サイズそれぞれのサイズで2ロール用と5ロール用が用意されており、撮影予定に合わせて必要なロール数を持ち運ぶことができる。

PolarPro、35mm/120 中判フィルム用ケース発売。大切なフィルムロールを保護/運搬説明写真
PolarPro、35mm/120 中判フィルム用ケース発売。大切なフィルムロールを保護/運搬説明写真
35mmサイズ/120サイズモデルと2ロール用と5ロール用
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ニコン「EL2」 Vol.22 [ニコンの系譜] https://jp.pronews.com/column/202412211033555091.html 555091 Sat, 21 Dec 2024 10:33:20 +0000 technology

ニコマートからニコンへ昇格

1977年のAi化の際、ニコマートELWの後継機もAi方式となった。ただ、名称が「ニコマートEL2」ではなく、「ニコンEL2」となったのである。それまで最高級機のF一桁の機種だけは「ニコン」で、中級機や普及機は別のブランド名と厳然と区別してきたニコンが、どうした風の吹き回しだろうか?背景にはニコマート系もかなり性能が上がってきて、その分価格も高価になってきたことがあるだろう。ニコマートの名前だと却って廉価版と見られてしまい、売りにくくなってきたのかもしれない。ともあれELシリーズの最終機は、晴れて「ニコン」を名乗ることを許されたのである。

そういえばレンズシャッター一眼レフの「ニコレックス35」シリーズも最終機は「ニコンオート35」であった。もっとも、輸出向けは「ニコレックスオート35」のままであったが。

SPDの採用

ニコマートELWをAi化するにあたって、ニコマートFT3のように単純に絞りの連動部分のみを変更するものと思っていた。だから受光素子をSPDに変えると聞いたとき、設計担当者としての反応は正直言って「えーっ!?」だったのである。確かに当時ライバルメーカーのTTL-AE一眼レフは、コンタックスRTS、キヤノンAE-1、オリンパスOM2など、軒並み受光素子にはSPDやGPDなどの光起電素子を使っている。相変わらずCdSを使っていては時代遅れになることは明らかであった。

しかし、ニコンとしては翌1978年にニコンFEの発売を控えており、その開発もかなり進んでいた。ニコンEL2の製品寿命はほぼ1年しかないことは決まっていたのである。そのような機種にSPD採用に必要な多大な開発投資をつぎ込んでよいのだろうか?というのが正直な感想であった。しかし、すでに決まったことなので従わざるを得ない。急遽ニコンFEのために開発中であった電子制御シャッター制御用のICを前倒しして流用することにした。ただ、そのまま使えるわけではない。ニコンFEの電源は銀電池2個で3ボルトであるのに対してニコンEL2は6ボルトになる。シャッターユニットのマグネットが6ボルトでないと動作しないのだ。制御回路の方は電源電圧の変動に影響されないような設計になっているが、IC内の素子の耐電圧の問題がある。ここはICのメーカーに頼み込んで6ボルトの電源でも動作するように仕様を変更してもらった。

フレキシブルプリント板の使用

SPDの使用で制御回路は新規のものになったが、回路規模は大きくなり、それまでニコマートELやELWで使われていた航空母艦型のガラスエポキシプリント基板に収まらなくなった。そこでペンタプリズムの屋根部をまたがるようにフレキシブルプリント板(FPC)を配置し、そこに回路部品を実装することにした。フレキシブルプリント板は現在でこそカメラを始め多くの電子機器に普通に使われているが、ニコンでカメラに本格的に用いたのは、この時が初めてである。カメラとしてはヤシカエレクトロAX(1972)あたりから使われていたが、フラットケーブル的な使い方で、それをさらに進めてメインの回路基板として使われるようになったのはキヤノンAE-1(1976)あたりからのことである。

耐熱性の高いポリイミド樹脂のフィルムに銅箔で回路パターンを形成し、それに電子部品を半田付けするもので、ガラスエポキシなどの固いプリント基板と大きく違うのは、リード線や電子部品を半田付けする電極部分を除いて、カバーコートという保護フィルムで全面を覆うことができる点だ。そのため回路パターンを外気の湿気やゴミから保護することができ、それらによる絶縁低下を嫌うSPD回路用としては、まさにうってつけの実装材料と言えるだろう。もちろん、フィルム状のため折り曲げ自在でカメラボディのちょっとした隙間にも這わせることができ、スペースの有効活用に大いに役立つという点も大きい。

ただ、ニコンEL2のときはまだまだその使い方のノウハウが蓄積されていなかったので、ガラスエポキシ基板と同じような使い方をしていろいろ失敗もあった。その意味でニコンEL2はフレキシブルプリント板の練習台のような形となり、その経験が後年のニコンFEなどに生かされている。ニコンEL2は、単にSPDの採用という以上に回路実装技術の進歩の面で大きな意味があったのだ。

シャッター速度とフィルム感度範囲

マニュアルシャッター速度には新たに8秒が追加され、またフィルム感度の設定はASA25-1600からASA12-3200へと広げられた。これはSPDの採用に伴って新しく設計された回路によるものである。

シャッターダイヤルには8秒が加わった。実はそれまでのニコマートEL/ELWにも8秒はあったのだが…。ダイヤルにあったシンクロタイムラグ切り換えは自動切換えとなり、省略された
フィルム感度設定はASA12-3200に拡張された。感度ダイヤルには露出補正のための目盛りが追加されている

シャッター速度に関しては、実はニコマートEL/ELWにも8秒が存在していた。しかし発売の直前になってセルフタイマーの使用や高温高湿などの悪条件が重なると、オートの8秒の精度が保証できないことが判明した。そこでマニュアルの秒時も4秒までに変更したという経緯がある。ただ、シャッターダイヤルの"8"の表記を取り去り、その場所のクリックをなくしただけで、8秒の位置を電子回路に伝えるための機能はそのまま残されている。そのためニコマートEL/ELWのシャッターダイヤルは最長秒時の4秒とバルブ"B"の間隔が広くなっており、その位置にダイヤルを持ってくると8秒の速度でシャッターが切れる。これは一種の裏ワザとして一部のマニアの間で語り継がれているが、もちろん精度の保証はない。

ニコンEL2では、回路の変更によって正式に8秒が復活したというわけだ。

可倒式露出計連動レバー

Ai改造していない古いFマウントのレンズをAi方式のボディに装着しようとすると、絞りリングの後端がボディ側の露出計連動レバーと干渉して装着できない。そのためニコンEL2やニコマートFT3の露出計連動レバーは、連動リングにある小さなボタンを押すとレバーを外側に倒して干渉を避けられるようになっていた。これを「可倒式」と呼んでいる。こうすればAi改造していない古いレンズでも絞り込み測光で使えるわけだ。これも旧製品のユーザーに対するニコンの面倒見の良さを表している。

Ai方式の露出計連動レバーは可倒式。この写真でレンズの着脱指標のそばにあるロックボタンを押すと、連動レバーを起こして非Aiレンズが装着できるようになる
露出計連動レバーを起こしたところ

ただ、この機能はニコンEM(1979)以降の機種では最高級機を除いてやめてしまった。F一桁のフラッグシップ機ではニコンF4(1988)までは可倒式が続いていたが、それを最後にやめている。その後2013年になってデジタル一眼レフのニコンDfにこの可倒式の連動レバーを復活させ、話題となった。

豊田堅二|プロフィール
1947年東京生まれ。30年余(株)ニコンに勤務し一眼レフの設計や電子画像関連の業務に従事した。その後日本大学芸術学部写真学科の非常勤講師として2021年まで教壇に立つ。現在の役職は日本写真学会 フェロー・監事、日本オプトメカトロニクス協会 協力委員、日本カメラ博物館「日本の歴史的カメラ」審査員。著書は「とよけん先生のカメラメカニズム講座(日本カメラ社)」、「ニコンファミリーの従姉妹たち(朝日ソノラマ)」など多数。


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銘匠光学、交換レンズTTArtisan AF 27mm f/2.8の「White Limited Edition」を発売。世界限定2000本 https://jp.pronews.com/news/202412201744559278.html 559278 Fri, 20 Dec 2024 17:44:57 +0000 technology 株式会社焦点工房は、同社が取り扱う銘匠光学の交換レンズ「TTArtisan AF 27mm f/2.8 富士フイルムXマウント」の限定色「White Limited Edition」を発売した。世界限定2000本。希望小売価格は税込36,000円。

銘匠光学TTArtisanのAF 27mm f/2.8「White Limited Edition」は、特別なカラーで仕上げた数量限定の小型単焦点レンズ。目を引く印象的なホワイトが、装着するだけでカメラの個性を引き立てる。クリック感のある絞りリングは直感的な操作性を実現し、金属製の鏡筒は優れた質感と堅牢性を備えている。

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このレンズはSTM(ステッピングモーター)とリードスクリュータイプの駆動方式を採用しており、スムーズで静かなオートフォーカスが可能。瞬間的な写真を簡単に捉え、滑らかな動画撮影や瞳AFにも対応している。※動画AFや瞳AFは、像面位相差AFを搭載したカメラでのみ対応。

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また、リアキャップにはUSB端子を設けており、PCと接続してファームウェアのアップデートが可能だ(Mac非対応)。

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レンズ構成

仕様

対応マウント富士フイルムX
焦点距離27mm(35mm判換算:41mm相当)
フォーカスAF(オートフォーカス)
レンズ構成5群6枚(高屈折レンズ2枚)
対応撮像画面サイズAPS-C
最短撮影距離0.35m
絞りF2.8-F16
絞り羽根7枚
フィルター径39mm
サイズ約Φ61×31(mm)(マウント部除く)
質量約90g
付属品ドーム型フード、前後キャップ
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ソニーPCL、風ハプティクス技術を用いた体験型コンテンツの概念実証をアート展で開始 https://jp.pronews.com/news/202412201740559270.html 559270 Fri, 20 Dec 2024 17:40:37 +0000 technology ソニーPCL株式会社は、体験型コンテンツのさらなる没入感を追求し、ソニー株式会社(以下:ソニー)の触覚提示技術(ハプティクス)を活用したHaptic FloorやActive Slate(以下:床型ハプティクス)に加え、新たに「風」制御技術(風ハプティクス技術)を用いた制作ソリューションの概念実証を開始する。

ソニーが開発した風ハプティクス技術と送風装置を組み合わせ、タイミングや強弱を精密にコントロールして風をつくり出す。これにより映像や音響と連動し、リアルタイムで風を演出することで、臨場感にあふれる体験が可能となるという。

今回、体験型アート展「HOKUSAI : ANOTHER STORY in TOKYO」のメインゾーン「北斎の部屋」で公開される体験コンテンツでは、この風ハプティクス技術を初めて制作ソリューションに導入。「神奈川沖浪裏」をモチーフにした展示では、視覚や音響の演出に加え、風による大波の迫力を体感できる。

さらに、ソニーのCrystal LED上で展開される高精細かつダイナミックな映像とともに、緻密に設計された音、風、振動が一体となり、北斎が描いた景色をリアルに再現することが可能となる。

ソニーの風ハプティクス技術について

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ソニーは風を制御する独自の風ハプティクス技術を開発。この技術により、高応答な風速制御が可能となり、風のタイミングや強弱を精密に調整。リアルタイムで細やかな風の変化を提示できる。また、さまざまな風の質感を表現し、音や映像と連動するコンテンツを作成することで、視覚と触覚のシームレスな融合を実現する。

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ATOMOS、「Shinobi II」ファームウェアアップデート公開。タッチフォーカスがEOS R1、EOS R5 Mark II、Z8、FX3、FX30に対応 https://jp.pronews.com/news/202412201358559030.html 559030 Fri, 20 Dec 2024 13:58:15 +0000 technology ATOMOSは、「Shinobi II」ファームウェアアップデート11.03.00を公開した。同アップデートにより、Shinobi IIは、さらに多くのカメラモデルのカメラコントロールをサポートし、すでにサポートされているモデルのタッチフォーカスを改善し、その他の機能も改善したという。

2024年の夏に発売されたShinobi IIは、スリムで軽量、5インチの昼光ビューアブル、1500nit HDRモニターで、ブロガー、クリエーター、フォトグラファーに最適だという。

ユーザーからのフィードバックに応え、10月のファームウェアアップデートでタッチ・トゥ・フォーカスが追加された。同機能は11.03.00アップデートでさらに強化され、すでにサポートされているカメラのAFトラッキングモードでフォーカスポイントを設定可能となった。タッチ・トゥ・フォーカスは、以下のカメラモデルにも拡張された。

  • キヤノンEOS R1
  • キヤノンEOS R5 Mark II
  • キヤノンEOS R7
  • ニコンZ8
  • ソニーFX3
  • ソニーFX30

AtomosのCEOであるジェロミー・ヤング氏は、次のようにコメントしている。

ヤング氏:当社のShinobi II HDRスクリーンからのAFタッチによるフォーカシングの圧倒的な成功は、ビデオグラファーやフォトグラファーにとって新たなワークフローの改善を意味しています。

今、最も人気のあるキヤノン、ソニー、ニコンのカメラをサポートすることで、これはカメラ操作における真の革命です。我々は顧客の声に耳を傾け、彼らが使用するカメラをサポートしています。このフィードバックに基づき、Shinobi IIのアップグレードを続けていきます。

同ファームウェアアップデートにより、富士フイルムX-T5、X-T4、X-T3、富士フイルムF-LOG2 Log/HDR変換のカメラコントロールが追加され、バグフィックスと信頼性の向上も行われた。

11.03.00ファームウェアアップデートは、こちらからダウンロードが可能。

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店舗のリアルデジタル化とその応用 Vol.99 [江口靖二のデジタルサイネージ時評] https://jp.pronews.com/column/202412201143558274.html 558274 Fri, 20 Dec 2024 11:43:42 +0000 technology 映像領域ではイマーシブやAR、VR、MR、XRの総称としてのxRというキーワードで新しい挑戦が続いている。これにはたぶん2つの方向性があって、ひとつは映像で没入感や疑似体験をリアルに行うものと、もう一つはリアルとバーチャルを融かしたり、いいトコ取りするものである。

例えばラスベガスのSphereが前者、回転寿司の事例が後者である。回転寿司のサイネージの応用については、すでに本稿でも「スシロー」と「はま寿司」の例を記事にしている。

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スシローのデジロー

これらは昨今のファミレスなどでの注文端末の普及とは一線を画したものであると考える。注文端末はメニューと注文のデジタル化であって、体験として決して便利であるものではない。かなり店舗側の効率化が優先しているだけである。

最近の配膳ロボットは衣装を着ていたり、名前がついていたりするが、あれは子どもたちには非常に受けが良い。本当はもっとおしゃべりさせたいところだろうが、そうすると配膳が遅れて効率が低下してしまう。ここはAIの本領発揮できる部分ではないだろうか。相手に合わせて、状況に合わせて会話させることはそんなに難しくないはずだ。これは人間が行うよりもコミュニケーションが円滑になる側面もある。

言葉遊びをする意図はないが、本来あるべきDXとは、デジタル活用の効率化発想だけではないはずだ。デジタルによって体験としての価値を向上させるべきである。

回転寿司の場合は、コロナや衛生面、食品ロス問題などから「寿司が流れない回転寿司」を実現させた。ここで単なるDX発想であれば、タブレットをテーブルに置いて完了になる。だが回転寿司の偶然の出会い(それほど大げさであるかは問わずで)を決して忘れてはならないのである。このようなVRやARではない、リアルデジタル体験とでも言うべき視点が重要になってくるはずだ。

これは本稿でも紹介したロンドンのABBA VoyageOUTERNET、日本国内では旧ビーナスフォートのイマーシブ・フォート東京やUSJの最新アトラクションやチームラボの例がすでにある。これらの事例はかなり大掛かりで、投資も巨大であるが、普通の飲食店や店舗でもこうしたことを志向していくべきだろう。

例えば書店について考えてみる。

書店が苦戦していることは言うまでもない。目的がはっきりしていれば、書店に行く理由などもはやなく、Amazonで紙またはデジタル版の書籍を購入するのは当然である。楽だからだ。だがしかし、それは体験として全然楽しくない。

わたしたちは書店という場所ではどんな行動をしてきたのか思い出してみよう。毎週購入している週刊誌や週刊漫画、月刊誌ならば目的は明確である。だが店内を当てもなくウロウロして、平積みされた書籍の表紙を眺めて、気になったら手に取っていた。そして購入した。平積みできるスペースには限界があるので、読みにくくて面倒でも背表紙を見るなどという面倒なことも厭わなかった。

20241219_ds_99_02
平積みできるスペースには限りがある

これ、リアルデジタル化できる。

いまにも消えそうなレンタルビデオ店も同じだ。見たい映画が明確にあるケースなどは実は少なく、実際には電池かカセットテープを買うためにふらっと駅前の店に入ったら、新作がリリースされていて思わず借りてしまったのではないか。そしてそれがNetflixなどを中心としたオンラインサービスになったいま、体験としてもっと楽しくできるのではないか。

回転寿司や書店の場合は、リアルにどうやってデジタル体験を付加価値として提供できるかが問われているし、オンラインの映像配信はその逆である。これらはアプローチこそ逆だが、要するにその中間地点に目指すものがあるはずなので、リアル側にデジタルを置いたらどうなるかを考えて、そこで出来上がったイメージをデジタル側に設置してもいい。

これまで映像の世界はずっとデジタル化に突き進んできたが、それが成熟して来たいま、リアルに生きる我々はリアルデジタルな映像の利用を目指すべきだと思う。

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Disguise、ニコン、MRMCと提携しCES 2025で没入型アクティベーション「Studio Extreme」発表 [CES2025] https://jp.pronews.com/news/202412201130559093.html 559093 Fri, 20 Dec 2024 11:30:42 +0000 technology Disguiseは、2025年1月7日~10日にラスベガスで開催されるCES 2025のニコンブース(LVCCセントラルホール、ブース番号:19504)で、ニコンとその子会社MRMCと提携し、ターンキー方式のバーチャル・プロダクション・スタジオでソーシャル・ライブ・ストリームからプロフェッショナルな広告まで、ブランドがいかに簡単に制作できるかを示す新しい没入型アクティベーション「Studio Extreme」を発表する。

ニコンは同アクティベーションを実現するために、DisguiseのStudio Proを選択した。Disguiseのターンキーソリューションは、ブランドが忠実度の高いコンテンツでストーリーテリングに革命を起こすことを可能にするという。

Studio Extremeは、参加者を没入型の旅に誘うという。

没入型コンテンツを通じて強力なストーリーを伝えたいと考えているブランド向けに設計された同アクティベーションでは、どのテクノロジーに投資すべきか推測する必要のない、事前構成済みのソリューションであるDisguiseのStudio Proが活用される。Studio Proは、バーチャルプロダクションテクノロジーと、24時間365日のサポート、トレーニング、インストールを含むクリエイティブおよびテクニカルサービスを組み合わせたもので、ブランドはコマーシャル、ソーシャルメディアコンテンツ、社内トレーニング資料、重要な基調講演や投資家向けプレゼンテーションなどを、すべて同じ日に1つのステージで撮影可能。

Disguiseのマーケティング担当副社長であるアレクサンドラ・コールソン氏は、次のようにコメントしている。

コールソン氏:当社は100か国以上で400のバーチャルプロダクションスタジオの設置を支援しており、それがブランドにどれほど大きな変革をもたらすかを知っています。

しかし、従来、LED技術には多大な事前トレーニングと投資が必要であり、ハリウッドのスタジオに限定されていました。当社はそれを変えようとしています。ニコンおよびMRMCとともに、CES 2025でその可能性を紹介します。

参加者は、当社の包括的で強力なソリューションであるStudio Proを使用して、ブランドのストーリーを次のレベルに引き上げ、多様なコンテンツを提供する方法を実際に体験できます。

Studio Extremeのアクティベーションを支えるテクノロジー

CES アクティベーションに参加した来場者は、以下のバーチャルプロダクションテクノロジーを体験できる。

  • Studio Pro - Disguiseのターンキー・スタジオ・ソリューション
  • Studio Bot LT - MRMCの最もコンパクトなロボットカメラアームソリューション
  • RED Komodo 6Kカメラ
  • Kino Floによる照明
  • L-Acousticsの空間音響

訪問者はQRコード経由でダウンロード可能なパーソナライズされたビデオを受け取る。

MRMCのマーケティング副責任者であるアマンダ・ディクソン氏は、次のようにコメントしている。

ディクソン氏:MRMC Broadcastは、バーチャルプロダクション技術の継続的な成長と並行してロボットカメラソリューションの開発をリードできることを誇りに思います。

CESでのStudio Extremeのアクティベーションは、放送スタジオがロボットソリューションをバーチャルおよび拡張現実のワークフローにシームレスに統合し、正確で反復可能なモーションを提供する方法を示す素晴らしいデモンストレーションになるでしょう。私たちは、この没入型体験を提供するために再びDisguiseと協力できることを嬉しく思っています。

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ブラックマジックデザイン、Blackmagic Camera 9.2アップデート発表。Blackmagic PYXIS 6KでPYXIS Monitorに対応 https://jp.pronews.com/news/202412201050559049.html 559049 Fri, 20 Dec 2024 10:50:48 +0000 technology Blackmagic Designは、Blackmagic PYXIS Monitor用のサポートを追加するBlackmagic Camera 9.2アップデートを発表した。サポートページよりダウンロード可能。

同バージョンでは、Blackmagic PYXIS 6KでPYXIS Monitorに対応。完全なタッチスクリーン操作とメニューコントロールが可能になる。

また、iOS用Blackmagic Cameraを使用して、Blackmagic PYXISカメラをリモートコントロールすることも可能。アクセスが困難な場所にBlackmagic PYXISを設置してモニタリングを行ったり、携帯電話やiPadを使ってフォーカス、ホワイトバランス、フレームレート、シャッターアングルなどの設定をリモートコントロールできる。また、接続したPYXISカメラの収録を開始/停止でき、マルチカム撮影に使用することも可能。

さらに、Blackmagic PYXISカメラのロックスイッチの動作も向上。スイッチをオンにすると、内蔵タッチスクリーンだけがロックされ、スクリーンの下にあるボタンや、Blackmagic PYXIS Monitorなどの外付けモニターはそのまま使用できる。これにより、誤って設定を変更したり配信が途切れたりすることを防げる。

またBlackmagic Camera 9.2は、Blackmagic PYXIS 6Kシリーズのカメラで撮影したBlackmagic RAWファイルに、Lマウントレンズ用のレンズ補正データも追加。Blackmagic PYXIS 6Kシリーズのバッテリー性能も向上し、より長時間の使用が可能になる。iPhone 15 ProおよびiPhone 16 Proモデルとのテザリングの互換性も向上している。

Micro Studio Camera 4K G2のジャイロの精度も向上し、DaVinci Resolveでショットのスタビライゼーションが改善される。

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Blackmagic Design導入事例:ホラー/スリラー劇場映画「Mind Body Spirit」の場合 https://jp.pronews.com/news/202412191847558323.html 558323 Thu, 19 Dec 2024 18:47:59 +0000 technology Blackmagic Designによると、ホラー/スリラー劇場映画「Mind Body Spirit」が、撮影監督のブレイク・ホーン氏によってBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proデジタルフィルムカメラで撮影され、カラリストのニコラス・ラルー氏によってDaVinci Resolve Studioでカラーグレーディングされたという。Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proデジタルフィルムカメラは、ホーン氏が緊張感のあるファウンド・フッテージ(第三者に発見された映像)風のルックを作成する上で不可欠だったという。また、ラルー氏はポストプロダクションでDaVinci Resolve Studioを使用して、まとまりのある自然な感触を加えて、ホラーの色調を強調した。

同作は、サラ・J・バーソロミューが演じるアーニャの物語。アーニャはヨガのインフルエンサーを目指す女性で、疎遠になった祖母が残した儀式に着手する。アーニャが儀式とそのパワーに夢中になるにつれ、事態はスピリチュアルな自己啓発から、暗く不吉なものへと急速に変化し、異世界の存在が彼女のヨガビデオと人生をコントロールするようになっていく。

Blackmagic Design導入事例:ホラー/スリラー劇場映画「Mind Body Spirit」の場合

ホーン氏は、次のようにコメントしている。

ホーン氏:「Mind Body Spirit」のテーマは、現代のデジタル世界における、個人のアイデンティティーの課題にあります。ソーシャルメディアや、24時間365日の情報へのアクセスを通じて、私たちは常に仲間から評価されるというプレッシャーを感じると同時に、注目を浴びるというドーパミンの分泌を求めているのです。

それを念頭において、私たちは緊張感のあるファウンド・フッテージの感覚を追求しました。アーニャが自分で撮影した映像に見えるようにしたかったので、単調な照明とシンプルなカメラの動きが必要でした。物語が進み、アーニャの現実的な恐怖が明らかになるにつれ、コントラストを強めにし、アーニャが一人でないことがわかるようにカメラを動かしました。

これらのショットの多くは、11mm〜16mmの広い焦点距離で撮影しました。使用した中で一番長いレンズは35mmで、1ショットだけ撮影しました。

同氏は、Pocket Cinema Camera 6K Proが彼のファーストチョイスであると言う。小ささと軽さ、6K解像度、Blackmagic RAW対応がその理由だ。

ホーン氏:この作品は一連のYouTubeビデオに見えるようにしたかったので、主人公のアーニャが買って自分で撮影できるであろうカメラで撮影しました。小さくて軽いので非常に万能で、柔軟性に富んでいます。おかげで、撮影当日に大胆な決断ができただけでなく、技術的な制限に縛られることもありませんでした。

私とアシスタントカメラマンのショーン・シンガーのみという最小限のカメラチームで、セットアップから次のセットアップへと非常にすばやく移行できました。

また、そのあらゆる段階で、固定のYouTubeセットアップからハンドヘルドのPOV(セルフィー)カメラ、360°のパンショット、フローティング・ジンバルのルックに切り替えることができました。すばやくセットアップできたことで、監督と私の連携が極めて柔軟になり、各シーンに求めていた雰囲気を確実に表現できました。

Blackmagic Design導入事例:ホラー/スリラー劇場映画「Mind Body Spirit」の場合

ファウンド・フッテージの中のアーニャの進化を表現する上で、カラーグレーディングの目標は、ホーン氏が意図的に作った光源をきめ細かにバランス調整して形成し、物語が進むにつれて恐怖感を際立たせて、まとまりのある自然な雰囲気を作り上げることだった。

ラルー氏:シーンごとに光とカラーを強調しながら、焦点は常にアーニャにあるように心がけました。

光の形成のいくつかは、恐怖の反応を誘導するために行いました。物語がホラーの領域に入るにつれ、物を見えなくしたり、フレームの一部を操作して視聴者の視線を誘導したりしました。

ウィンドウを使用して、わずかな形成を数多く行いました。DCTLを読み込めたので、色相、彩度、濃度のパラメーターをさらに微調整できました。

光源が1つだけの暗いシーケンスも数多くありました。それらの場面では、ResolveのHDRホイールを使用して、白と暗闇の範囲を独自に作成し、より正確にコントラストを作り上げました。屋根裏のシーンなどですね。

カメラが家の中を移動する数少ない夜のシーンは、ラルー氏にとって印象深いものになっていた。

ラルー氏:複数の部屋から差し込む光のバランスをとるために、ウィンドウをアニメートしたり、キーフレームで調整したりしなければならなかったのは、楽しかったです。

また、自然な雰囲気から離れて、カラーの一部を強調することもできました。シアンを上げることで、赤と黄色の彩度を強調しました。場面によっては露出を調整し、被写体のシルエットを撮影時よりも強調して、ホラー感を強めました。

ホーン氏:このプロジェクトを取り巻くコラボレーション的な創造性が大好きでした。

脚本/共同監督のアレックス・へネスとマシュー・メレンダは、常にイエスと言う雰囲気を作り上げてくれましたし、全スタッフがファウンド・フッテージのスタイルに賛同してくれました。このプロジェクトはテクノロジーと創造性の完璧なブレンドです。

Blackmagic Design導入事例:ホラー/スリラー劇場映画「Mind Body Spirit」の場合
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think TANK photo、バックパック「ダークライト」を発売。都市でも野外でも機材の持ち運びに便利 https://jp.pronews.com/news/202412191805558368.html 558368 Thu, 19 Dec 2024 18:05:01 +0000 technology 銀一株式会社は、同社が取り扱うthink TANK photoより最新バックパック「ダークライト」を2024年12月21日(土)に発売する。ラインアップと希望小売価格は以下の通り。

  • ダークライト 20L:税込31,900円
  • ダークライト 14L:税込26,400円

ダークライトは、都市部でも野外でも活躍する、写真撮影のための先進的なバックパックだ。ウエストストラップを装着したままバッグを体の前面に回すことで、バッグを下ろさずにバックパネルからメインコンパートメント全体にアクセス可能。ウエストストラップ(20Lはパッド入り、14Lはウェビング)は不要な際は取り外しもできる。

 
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また、ジッパーで開閉する上蓋からもメインコンパートメントへアクセス可能で、素早く機材の出し入れができる。

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バッグのフロントパネルにはレーザーカットされたモールパネルを備え、複数のアタッチメントポイントがあり、モジュラーポーチを取り付けて容量の拡張することもできる。ポーチはバッグ左側にも取り付け可能で、より多くの荷物を持ち運びたい場合に便利だ。

また、フロントパネル上部にはベルクロが設けられていて、お持ちのパッチなどを取り付けて自由にカスタマイズができる。

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上蓋の外側にはデイジーチェーンを備え、カラビナなどの取り付けが可能。右側に設けられているサイドポケットにはウォーターボトルや三脚を収納できる。さらに三脚等を固定できるバックル、アジャスター付きのコンプレッションストラップが付いており、安定した持ち運びを実現する。

バッグ上部にはジッパー付きポケットがあり、スマートフォンやパスケースなどすぐに取り出したい小物の収納に便利だ。フロントパネルの裏側にもジッパー付きポケットがあり、小物の収納に役立つ。

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フロントポケットには機材以外の日用品のほか、タブレットを収納可能。20Lには12.9インチ、14Lには8インチまでのタブレットを収納できる。また、20Lのみ16インチまでのノートPC用収納部をバックパネル内側に備えている。

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背面にはローリングケースとの持ち運び時に便利なパススルー付き。上部にはグラブハンドルがあり、ハンドキャリーの際に便利。エアメッシュのバックパネルは通気性に優れ、快適な背負い心地を実現したという。

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頑丈なYKK製ジッパーを採用し、人間工学に基づいたジッパープルはグローブを着用したままでも、また凍えた指でも掴みやすい構造となっている。

レインカバーが付属し、悪天候下でもバッグを保護。また、すべての素材にPFASフリーのコーティングを施し、環境への影響を最小限に抑えながら、機材をしっかり風雨等から保護できる。

20Lと14Lの2サイズで、カラーはブラックとモンテイングリーンの2色展開だ。

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20L(写真左)と14L(写真右)

仕様

  ダークライト 20L ダークライト 14L
外寸(H×W×D) 49.5×30.5×21.6cm 47.5×24.1×19cm
内寸(H×W×D) 47×27.9×12.7cm 45×21.6×12.7cm
容量 20L 14L
重量 1.54kg(全オプション装着時) 940g(全オプション装着時)
同梱物 レインカバー、ウエストストラップ
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TVS REGZA、業務用4Kディスプレイ「TD-Z4シリーズ」5種を発売。4時間連続稼働、メディアプレイヤーを搭載 https://jp.pronews.com/news/202412191746558982.html 558982 Thu, 19 Dec 2024 17:46:11 +0000 technology TVS REGZA株式会社は、業務用ディスプレイの新製品として、4K UHD(3840×2160ピクセル)解像度で、24時間の連続稼働に対応したTD-Z4シリーズの75V型「TD-Z754」、65V型「TD-Z654」、55V型「TD-Z554」、50V型「TD-Z504」、および43V型「TD-Z434」の5機種を1月下旬から順次発売する。希望小売価格はオープン。

新製品はUSBメモリや本体内蔵メモリから再生できるメディアプレーヤーを搭載しており、ネットワークや外部機器を必要とせず、ディスプレイ単体での運用が可能である。

輝度500cd/m²の高精細4Kパネル採用

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大画面でも細部までくっきりと表現できる。フルHDの4倍の画素数を持つ緻密な高精細4Kパネルにより、精細感や自然な色彩、輝きまでも再現する。また、ヘイズ値25%のノングレアパネルの採用により、周辺環境が明るい環境下でも反射なしにクリアな視認性を確保する。

24時間連続稼働

業務用液晶パネルを採用することにより、24時間連続稼働に対応している。長時間連続運用が求められる駅やコンビニ等でも幅広く使用可能。さらに、焼付き防止機能を使用することで、長時間運用する環境下でのパネルの劣化を最小限に抑えることができる。

4Kメディアプレーヤー内蔵

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4K対応メディアプレーヤーを搭載しており、USBメモリや本体内蔵メモリに記録されたコンテンツを手軽に再生することができる。また、「自動再生機能」を備えており、電源オンから無操作でコンテンツを再生できる。

デザイン

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ディスプレイのベゼル幅は上左右が同じデザイン(TD-Z434の場合、上左右:11.7mm / 下:11.1mm)を採用しており、複数のディスプレイを並べて分割表示をする場合でも、画面が中央に揃い、きれいに設置できる。

豊富な入力端子

HDMI2系統、DP1系統の映像入力端子をそれぞれ搭載しており、さまざまな外部機器と接続してコンテンツを表示できる。また、USB端子2系統を搭載し、ストレージやマウス、キーボードなどのPC周辺機器を接続することができる。さらに、HDMI1系統の映像出力端子を搭載しており、複数のモニターを数珠つなぎで接続するデイジーチェーン接続でのマルチモニタを構成できる。

大容量キャパシタ搭載

ディスプレイ本体に時刻保持用の大容量キャパシタを搭載しており、ディスプレイへの電源供給が途絶えても最大7日間、時刻情報を保持する。

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ブラックマジックデザイン、Blackmagic Cloudの新機能を発表。簡単に共有・コラボレーションを行える機能に対応 https://jp.pronews.com/news/202412191729558964.html 558964 Thu, 19 Dec 2024 17:29:49 +0000 technology ブラックマジックデザインは、Blackmagic Cloudの新機能を発表した。新機能は無償でcloud.blackmagicdesign.comより利用可能。

Blackmagic Cloudストレージアプリの新しいアイコンビューでは、サムネイルをスクラブして映像をプレビュー可能。また、クリップのメタデータを簡単に確認できる新しいインスペクタパネルも追加された。さらに、Blackmagic CloudのメンバーではないクライアントとURLを使用してプレゼンテーションを共有し、コラボレーションおよびグループチャットを行えるようになった。

Blackmagic Cloudストレージアプリの新しいアイコンビュー

Blackmagic Cloudストレージアプリの新しいアイコンビューは、ウィンドウの右上で選択できる。このビューに表示されるメディアファイルのサムネイルアイコンにマウスポインターを重ねて動かすことで、サムネイルをスクラブし、クリップをスクロールできる。リストビューに切り替えれば、メディアのその時点でのコンテンツがアイコンに反映される。これにより、Blackmagic Cloudでクリップの内容を簡単に確認できるようになる。

ほとんどのメディアフォーマットはすでにイメージアイコンに変換済みであるが、処理中のメデイアもあり、それらは近日中に完了する予定だいう。Blackmagic Cloudは、一般的なメディアファイルフォーマットからのサムネイル生成を幅広くサポートしている。未対応のフォーマットにはジェネリックアイコンが表示される。

メタデータ用インペクタパネル

さらに、Blackmagic Cloudストレージアプリウィンドウの右側には、メタデータ用の新しいインペクタパネルが追加された。これにより、右上で情報アイコンを選択する際に、タブを開いて選択したクリップのメタデータを確認できる。また、クリップのメディアをマウスでスクロールできるビューもあるので、リスト内のクリップを簡単に選択できる。

非メンバーとプレゼンテーションを共有

Blackmagic Cloud Presentationsには、URLを使用してクライアントをプレゼンテーションに招待できる新機能が追加された。これにより、Blackmagic Cloudのメンバーではないクライアントとプレゼンテーションを共有する選択をすると、URLが生成され、Eメールにコピー&ペーストできる。クライアントとすばやくプレゼンテーションを共有して、簡単にコラボレーションでき、グループチャットを行うことも可能だ。

Blackmagic Cloudのログインウィンドウは、日本語、ドイツ語、中国語、スペイン語、フランス語、イタリア語、韓国語、ポーランド語、ポルトガル語、トルコ語、ウクライナ語に対応している。

Blackmagic Cloudでは、DaVinci Resolveのプロジェクトを世界中で共有できるため、世界有数のエディター、カラリスト、VFXアーティスト、オーディオエンジニアとコラボレーション可能。真にグローバルなワークフローが実現できる。Blackmagic CloudはDaVinci Resolveに内蔵されているだけでなく、Blackmagic Design製のほとんどのカメラ、無償のiPhone用およびAndroid用のBlackmagic Cameraアプリにも内蔵されている。

ライブ同期について

Blackmagic Cloudの鍵は、Cinema Camera 6K、PYXIS、URSA Cine、URSA Broadcast G2などの最新のBlackmagic製カメラが、フル解像度のHDプロキシをH.264で収録できる点にある。これらのファイルは、収録されると同時にBlackmagic Cloudにライブ同期され、その後、同じクラウドプロジェクトに接続されているすべてのDaVinci Resolveワークステーションにライブ同期される。撮影監督に必要な作業はプロジェクトの接続だけで、これは、カメラのユーザーインターフェースで確認できる。これだけで、後はすべて自動で実行されるのだ。

収録を始める前にカメラでBlackmagic Cloudにログインし、DaVinci Resolveプロジェクトを選択するだけで、接続されているすべてのDaVinci Resolveワークステーションに収録ファイルがライブ同期される。エディターが編集する間に、カラリストがカラーコレクションを適用可能。複数のカメラで同時に収録している場合は、新たに搭載されたマルチ同期機能により、全カメラがマルチビューで表示されるので、エディターは最も優れたアングルを選択できる。

このワークフローは、編集ソフトウェアへのライブ配信に似ている。ユーザーが再生を開始すると、再生ヘッドの先でメディアがビューアに同期されるので、再生が終わることはない。クリップの各セグメントが届くにつれて、再生インジケーターの位置が戻り、クリップの尺が長くなっていくのが確認できる。クリップがリモートカメラで収録中である場合、ビン内のクリップアイコンには赤い収録インジケーターが表示される。

つまり、カメラで収録を開始すると、撮影中にリモートのDaVinci Resolveシステムで編集とカラーコレクションを開始でき、オンセットのDaVinci Resolveシステムではカメラの収録が終わると同時にカラーグレーディングを確認することが可能。これにより、撮影現場で複雑なカラーグレーディングのセットアップを行う必要がなくなる。ポストプロダクション施設で大型のDaVinciパネルと色精度の高いモニターを用いて作業できるからだ。オンセットのDaVinci Resolveシステムは、ショットの撮影が終わった瞬間に、カラーグレーディングされたショットを再生するために使用できる。ポストプロダクションと撮影を同時に実行できる並列的なワークフローだ。

ニュースにおいては、歴史的な出来事が起きている瞬間に、URSA Broadcast G2などのカメラで収録を開始し、編集システムに同期できる。エディターは収録が終わるのを待つ必要なく、撮影が開始された瞬間からニュースの編集を始められ、数秒でそのニュースをオンエアできる。

収録中にメディアをオンエアすると放送局が決めた場合、必要な作業はDaVinci Resolveビューアで数秒戻り、再生を押すだけだ。DaVinci Resolveは、ライブ配信と非常に似た方法でメディアを再生する。DaVinci Resolveがメディアデコーダーとプレーヤーとして機能する。

Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:Blackmagic Cloudのサービスを開始して以来、ユーザーの皆様が世界規模でプロジェクトの共有やコラボレーションをさらに簡単に行えるよう、私たちは継続的にアップデートや新機能の追加を行っています・ユーザーの皆様からは継続的にフィードバックが寄せられています。今回、サムネイルでクリップをプレビューできる機能、クリップメタデータの表示、Blackmagic Cloudの非メンバーとシンプルなURLを使用してクリップを見ることができる機能を追加できたことを、大変嬉しく思っています。

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