日本エイサー株式会社は、裸眼での3D立体視を実現する没入型体験SpatialLabs(スぺイシャルラボ)テクノロジーを搭載した液晶モニター Acer SpatialLabs View Pro「ASV15-1BP」およびAcer SpatialLabs View 「ASV15-1B」を2022年10月下旬に発売する。法人市場およびコンシューマー市場にて取り扱いをスタートし、コンシューマー市場に向けてはAcer公式オンラインストアにて予約を受け付けている。希望小売価格はいずれもオープン。Acerの公式オンラインストアでの販売価格は以下の通り。
- Acer SpatialLabs View Pro「ASV15-1BP」:税込299,800円
- Acer SpatialLabs View 「ASV15-1B」:税込249,800円
どちらも15.6インチ、解像度4Kのモニターで、お手持ちのパソコンに接続するだけで画面から飛び出しているように見える裸眼3D立体視による没入型体験を利用できる。
発売中の同テクノロジー搭載ノートパソコンとともに、クリエイターやデザイナーによる3Dコンテンツのデザイン現場、研究や教育現場、さらにはショールーム、美術館など日本におけるさまざまなシーンでの3Dコンテンツのさらなる活用を後押しするという。また、ゲームや映画などの3Dコンテンツを楽しむユーザーへも、特別な3Dメガネを使わない、よりリアルな没入型体験を提供するとしている。
製品本体上部のウェブカメラの両脇に専用カメラにより、目と顔の動きを認識してトラッキングする「アイトラッキング技術」を搭載する。ディスプレイ表面に光学レンズを接着し、左右の目に見せるイメージセットを作成。ディスプレイと光学レンズを通して表示させることにより、3D表示を実現する。2Dモードと3Dモードの切り替えも可能。
3Dコンテンツをリアルタイムにレビュー、レンダリングすることで、デザインの制作フローを効率化するという。また、2D画像や映像を3Dに自動変換するAI技術を搭載している。
お手持ちのパソコンにダウンロードして使用可能な裸眼3D体験に必要なアプリケーションを使用可能。3Dアプリ管理ツールであるSpatialLabs Experience Center Professional(「ASV15-1BP」)およびSpatialLabs Experience Center(「ASV15-1B」)内で以下のアプリを提供予定。
Acer SpatialLabs View Pro「ASV15-1BP」利用可能アプリ
SpatialLabs Model Viewer
主要な3D形式のファイルをインポートし、立体3Dで表示するアプリ。SpatialLabs Model Viewerのアドオンは、Autodesk 3DS MAX、Blenderなどの主要な3Dソフトウェアで使用でき、これらのアプリケーションで作成されたファイルをワンクリックでSpatialLabs Model Viewerに転送可能。
各種設定項目を選択することで、オブジェクトの移動、回転、拡大・縮小、照明の方向など、さまざまな視覚効果をリアルタイムで確認できる。さらに、Unreal Engineの機能であるDatasmithにも対応。3Dモデル共有プラットフォームSketchfabも統合されているため、3Dアセットのオンラインライブラリへのアクセスも簡単に行える。
SpatialLabs Go
3DソフトウェアのBlenderを使用し、リアルタイムレンダリング技術により2Dで編集をし、立体3Dでリアルタイムに表示をするアプリ。外付けの2Dモニター上でコンテンツを作成または編集し、立体3Dで変更点をリアルタイムにAcer SpatialLabs View Proで表示できる。
さらに、2DコンテンツをAI技術により疑似的に3Dレンダリング(サイドバイサイド方式へ変換)して3D表示する機能も搭載。写真や画像、ビデオ会議など、さまざまなフルスクリーン2Dコンテンツを疑似的に3Dで表示する。
SpatialLabs Player
右目用と左目用の映像を左右に並べたサイドバイサイド方式のビデオを、立体3D表示するプレーヤーアプリ。
Acer SpatialLabs View 「ASV15-1B」利用可能アプリ
SpatialLabs Model Viewer
主要な3D形式のファイルをインポートし、立体3Dで表示するアプリ。各種設定項目を選択することで、オブジェクトの移動、回転、拡大・縮小、照明の方向など、さまざまな視覚効果をリアルタイムで確認できる。
SpatialLabs Go
3DソフトウェアのBlenderを使用し、リアルタイムレンダリング技術により2Dで編集をし、立体3Dでリアルタイムに表示をするアプリ。外付けの2Dモニター上でコンテンツを作成または編集し、立体3Dで変更点をリアルタイムにAcer SpatialLabs Viewで表示できる。
さらに、2DコンテンツをAI技術により疑似的に3Dレンダリング(サイドバイサイド方式へ変換)して3D表示する機能も搭載。写真や画像、ビデオ会議など、さまざまなフルスクリーン2Dコンテンツを疑似的に3Dで表示する。
SpatialLabs Player右目用と左目用の映像を左右に並べたサイドバイサイド方式のビデオを、立体3D表示するプレーヤーアプリ。
SpatialLabs TrueGame
ゲームの世界に3D立体視を導入し、お気に入りのゲームタイトルをさらに没入して楽しむための新しいアプリケーション。多くのゲームは3次元を意識して、各シーンやオブジェクトに奥行きの情報を盛り込んで制作されている。SpatialLabsは、この既存の情報を活用して、ゲームを3D立体視で表示。ユーザーがお気に入りのゲームをシームレスに楽しめるよう、50種類以上のゲームタイトルごとに専用の3Dプロファイルを用意する予定。さらに今後も、順次ゲームタイトルを追加アップデートしていく予定。
今回発売するモニター2機種は、どちらも高解像度の15.6インチ 4K UHDディスプレイを搭載。IPSパネルを採用し、高精細で鮮明な映像を映し出す。映像やグラフィックの現場で欠かせない精緻な色表現にもこだわり、Adobe RGB比100%の色域で、プロに必要な色再現性を提供する。さらに、Acer SpatialLabs View Pro「ASV15-1BP」はデルタE 2未満の正確な色精度を実現。また、バッテリー内蔵により、充電を気にせず最大約5時間の駆動が可能だという。
2機種ともに、折りたたみ式スタンド付きの本体は、1.5kgに満たない軽量設計を実現。Acer SpatialLabs View Pro「ASV15-1BP」はVESA マウント(100mm×100mm)に対応しており、キオスクやPOSディスプレイ、モニターアームなどに取り付けて使用可能。
さらに、Acer SpatialLabs View Pro「ASV15-1BP」は3D制作プラットフォームUnreal Engineに対応。Unreal Engineで制作されたプロジェクトの3D表示が可能になる。同モデルはまた、Ultraleapによる非接触ハンドトラッキングのインタラクションにも対応しており、さらなるインタラクティブな体験を楽しめるとしている。
「ASV15-1BP」「ASV15-1B」に必要なパソコンの仕様要件
デスクトップパソコン
- OS:Windows 10以降
- CPU:Intel Core i7、あるいはそれ以上(Intel 第8世代以上)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 2080、あるいはそれ以上
ノートパソコン
- OS:Windows 10以降
- CPU:Intel Core i7、あるいはそれ以上(Intel 第8世代以上)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU、あるいはそれ以上