株式会社KDDI 研究所(KDDI研究所)は、IP ネットワークに接続することで、任意の場所でワンセグエリア放送の提供を可能とする「ワンセグエリア放送送信システム」を開発した。
このワンセグエリア放送は、同社が開発した、IP ネットワーク経由で配信し、遠隔地においてワンセグ信号へリアルタイムに変換する「ワンセグIP/RF 変換技術」を用いる。
特定のエリアで独自のデータコンテンツを配信できるということで、駅や空港内での案内放送、美術館や博物館での展示解説や、店内でのプロモーションなどに活用できると期待されている。
誤り訂正機能により、1チャンネル当たり500Kbps以下ながら伝送品質は高く、暗号化により安全性も高いという。また、コンテンツをリアルタイムでワンセグ信号に変換できるため、配信サーバで番組の一元管理や差し替えが容易に行えるほか、IP マルチキャスト技術により、複数のエリアへ同時配信することも可能。さらに、技術的には地下街等の電波不感地帯への地上波ワンセグ放送の再送信にも適用することができる、という。
今回の開発システムは、7月22日より東京ビックサイトで開催される「Wireless Japan2008」で、同社ブースで動態展示される予定。