米ヴァーモント州のCBS系列局であるWCAX-TV(チャンネル3、WCAX)が、ミラーリング構成の3チャンネル送出用の「Omneon Spectrum™」(オムネオン・スペクトラム)メディアサーバ・システム(Spectrum)を採用したことがオムネオン社より発表された。
WCAXでは、アスペクト比16:9(SD/HD)、4:3アナモルフィック(SD)、4:3(SD)のSDとHDコンテンツをシームレスにインジェスト、送出できる後継サーバを探していた。WCAXがSpectrumサーバを選択した一番の要素は、マルチアスペクト比送出要件に柔軟に対応するところだった、という。
Spectrumサーバは、独自のA/V入出力モジュールでSDとHD間のアップ/ダウン・コンバージョンができる上、各フォーマットに変換する際にクロップと黒帯の置き方を設定することができる。独自のTrackToolというツールにより、それら個々のアスペクト比を持つクリップにタグ付けができる。タグ付けをしておけば、送出の際に必要に応じたアスペクト比のクリップを指示することが可能となる。
たとえば、HD映像で既にサブタイトルがついている素材であれば、そのサブタイトルをSDに変換した際にカット(または押し潰されないよう)されないようなアスペクト変換ができるというわけだ。この機能は送出用サーバでは類に見られない。
バーリントンにあるWCAXは、ヴァーモント州で最も古い放送局として1954年に開局した。この局はシンジケート番組と、ローカルニュースなどの番組を放送している。
SpectrumシステムはHarrisオートメーションの管理の下、WCAXの主要SDとHD番組の2チャンネルとWCAXtra(デジタルニュースと天気チャンネル)の送出用として使われている。