米国地方裁判所は、米Tivo社が特許侵害として、姉妹社の米DishNetwork社(DISH)と米EcoStar社を相手取り損害賠償請求訴訟を起こしていた裁判で、被告側に損害賠償金2億ドルを支払う判決を下した。
テキサス州東部地区の米連邦地裁は、姉妹社が2008年4月から2009年7月1日までの長期に渡り裁判所からの差し止め命令に違反したと見做した。
Tivoは当初10億ドルの損害賠償を求めていたが、法廷は論理づけがない額として却下し、DVR加入者1人あたり2.25ドルというレートをつけて1カ月分の賠償金額を割り出すという制裁が適切である、とした。DISH社は、EcoStar社が一部の衛星放送事業とセットトップボックス事業を切り離し分社化した企業で、同社は、侵害していないことを明らかにするため過去に提訴もしている。
Tivo社の特許を巡っての裁判は2004年から始まっている。問題となっている特許「タイム・ワープ」は、1つの番組を録画すると同時に、別の録画番組を再生する技術に関するもの。TiVoは2004年に、タイム・ワープ特許を侵害されたとしてEchoStarを提訴。2006年にテキサス州東部地区の連邦地裁はタイム・ワープ特許の有効性を認定し、EchoStarがTiVoの知的財産を侵害したと判断、1億400万ドルの支払い命令がでた。
今年7月には何百万人もの加入者が使用している、Tivoの特許技術「タイム・ワープ」が搭載されたDVRを無効にする上告がなされたが、こちらは姉妹社の勝訴となっている。Tivo社はまた昨月に、テレコム企業の AT&T とベライゾンを相手取り特許権侵害訴訟を起こしている。