中国中央電視台(China Central Television、CCTV)は、国内初のIPTVサービスを開始した。中華人民共和国における国営放送の中央放送局に当たるCCTVから国内初のIPTVサービスということだが、海外へ向けての中国のイメージアップを図る宣伝活動的意図もある。
今回のIPTVを含め、新華通信社、および人民日報新聞といった中国の三大メディアに対して中国は約450億元(66億ドル)の投資をしているという。CCTVのIPTVは、ソ連共産党政治局の党員である、政界の長老の長春李氏によって開局された。このCCTVのIPTVサービスを始める準備として、政府は「不健康な」内容に対する弾圧の一部としてビデオ・ダウンロードサービスを提供する多くのウェブサイトを閉鎖させた。
CCTVのIPTVでは、ニュース、スポーツ、エンターテインメント、そしてオンライン・ビデオ・サービスの「Bugu」と「Xiyou」が提供される。 Buguは、コンサートなどのライブのオンライン放送、ビデオ・オン・デマンド、および番組の再放送を24時間/7日体制で提供され、Xiyouは、ユーザーからアップロードされたビデオを共有するコミュニティサイトになる。
CNTVは、40万時間以上にもなるライブラリを含めて、地上波20チャンネルすべての番組をライブWEBキャスティングする予定。新華通信社ではBBC、CNNを目指し、既に試験的に英語による2カ国語放送を開始している。国内における、海外のドキュメンタリー放送や多国語のニュース放送はCCTVから提供されている。これらを今後IPTVへ共有していき、国際的メディアとして浸透させていく。
余談にはなるが、ハリウッド映画である『2012』が、『トランスフォーマー』の国内ボックスオフィス記録を破り、年内最高額6700万ドルを記録したという。