米モトローラ社は、2011年の春に2社に分割化することを明らかにした。1社は、コンシューマ市場に焦点を置いたモバイルデバイスとテレビ用セットトップボックスに関する事業に、もう片方はビジネス顧客をターゲットとする事業を行う模様。2社の新会社の株は、現在モトローラ社の株主に充当されるという。

新会社の社長2名は現在のモトローラ社の共同責任者(CEO)になる。Sanjay Jha氏がエンターテイメントと、スマートフォンを含むコンシューマ市場向けのデバイスに携わる会社の社長に、またGreg Brown氏は、ハイエンド向け事業の会社の社長に就任する予定。

モトローラ社は過去にハンドセット部隊をスピンオフさせる計画を発表していたが、今回はその計画を改めた形となった。同社によると、この2分社化は2011年の第一四半期内に実施される。イリノイ州に拠点を置くモトローラは、2005年に発売した折りたたみ式携帯電話がヒットしたが、それ以降は携帯電話のモデルの人気は衰えていた。

最近は、GoogleのアンドロイドOSを搭載させた携帯モデルで人気を復活させ、昨年末四半期では2百万ユニットの出荷を成し遂げた。2010年内には20種類のスマートフォンをリリースするという。

Jha氏は新会社の展開について、テレビ番組は今や携帯やPCなどマルチデバイスで観賞されており、スマートフォンとテレビは融合する関係であるとしている。一方、Brown氏を先頭とする新会社のほうは、バーコードスキャナーといったハンドヘルド製品を扱ったモビリティと、HD エンコーディング、ネットワーキング、デジタル ビデオ技術を使ったネットワークソリューションをエンタープライズ向けに展開するという。