Vizrt社は3月25日に、同社Webコンテンツマネージメントシステム「Escenic」の最新バージョン5.2が、アマゾンの電子ブックリーダーKindleに対応するようになると発表があった。

Kindleはe-Inkの電子ペーパーを採用した電子書籍端末。現在42万書籍以上が無料でダウンロードでき、2010年のKindle端末の売り上げは、12億ドルになるとも言われている。Escenicシステムのコアとなるコンテント・エンジンのバージョン5.2が今夏にリリースする予定。メディアホルダー企業は、このシステムを介してメディアコンテンツを配信および再利用することができ、今回Kindle用にメディアを発行、配信できる仕様を搭載した。

Escenicでは、テキスト、画像、ビデオ、PDF、マイクロソフトオフィスフォーマットなど、汎用されているコンテンツタイプを全て取り扱え、編集し、マルチチャンネルへ発行する。JSP拡張タグライブラリに対応、および独自のEscenic JSP タグライブラリは、JSTLやYUIといった他のタグライブラリと結合することができる。

JEE(Java Enterprise Edition)プログラミングの包括的なサポートにより、JAR、WAR、Webサービスなどを含む複合的なアプリケーション開発が行える。コンテンツの編集は、Swing Application Framework(JSR-296)ベースのJavaアプリケーションEscenicコンテント・スタジオで行う。

Escenicシステムはノルウェーに拠点を置くEscenic社の技術で、Vizrtは2008年にEscenic社株の65%を取得し筆頭株主となっている。Vizrtでは、この最新のEscenicシステムをNABで初公開、Kindle対応のワークフローをデモンストレーションする予定(ブース番号SL5408)。