NTTエレクトロニクス株式会社(神奈川県横浜市、NTTエレクトロニクス)は、H.264/AVC 4:2:2 10bit (AVC-Intra 100/50に対応)およびMPEG-2 4:2:2をデコード可能なマルチスタンダード・シングルチップLSIの製品化に先行して、FPGA版を開発したことを発表した。
今回発表された製品は、AVC-Intra 100/50を含むH.264/AVC 4:2:2 10bitのデコードに対応し、高品質な映像の伝送、編集の効率向上に貢献する。また、H.264/AVCの4:2:2と4:2:0、10bitと8bitに対応しており、さらにMPEG-2の4:2:2と4:2:0、8bitにも対応、現在映像を伝送する際に使われているフォーマットの大部分をカバーする。そのため、受信側の機器で本製品を採用することで、送出側の機器の対応フォーマットを気にすることなく、映像を受信することができるようになる。
NTTエレクトロニクスの第一製品事業部長である大竹章一氏は次のようにコメントしている。
「当社はH.264/AVC 10bit対応エンコーダ/デコーダLSIの開発に積極的に取り組んでいます。このたび10bit 4:2:2 H.264/AVCおよびMPEG-2に対応した、放送業界市場初のオールマイティなデコーダLSIのFPGA版(1080i 60に対応)を開発いたしました。また、2011年Q1には、1080p 60に対応したLSIの製品化を予定しています。今後も、最高画質での放送素材伝送、編集、配信の実現のため、2012年までに10種類以上の次世代H.264/AVCエンコーダ/デコーダ LSIを開発、提供していく予定です」
なお、本製品は2010年4月12日から15日にかけて米国ラスベガスにて開催される世界最大の放送機器展「NAB2010」に出展される。事前に予約が必要であるが、デモンストレーションを受けることができる。