業界初としてシネマ準拠のフォーマットカメラからインジェスト、記録、カメラモニタリング・プレビューできるポータブル型のディスクレコーダ「Cinedeck」の3D対応版がNABで登場した。

Cinedeckファミリーは、モニターサイズが12 x 19 x 8センチで1キロ程度軽量のコンパクトなカメラマウンタブル・レコーダーである。今回発表された「Cinedeck SI-3D」は、12ビットRAW 2KまたはデュアルSI-2K(Silicon Imaging製)カメラリグもしくはSI-3Dステレオカメラからメディアを記録できるもの。

HD LCDモニターは7インチ(1024 x 600)のタッチパネル形式。左右眼用チャンネル別にビューイングできるほか、アナグリフ形式またはウィグルやスプリットスクリーン、サイド-バイ-サイドでビューイングできる。アンビエント・クロキット・タイムコードジェネレータとリーダをビルト・インしている。記録媒体には、リムーバブルタイプの2.5″ SATA SSDドライブを採用。シングル250GB SSDで約30分の非圧縮ステレオ2Kフッテージを記録できる。

米Cinedeck社のフラッグシップ製品「Cinedek/Exteme」は、HDSDI、HDMIとLANを持ち、8/10 bit 4:2:2で記録(3G HDSDI経由だと12bit 4:4:4)、ARRI D-21やパナビジョンのジェネシスといったLog-C(Cineon準拠ガンマカーブ)を持つようなカメラとも対応でき、1Dや3D LUTをサポートすることで自然なプレビューを実現する。Cinedeckは、リアルタイムでプレビューするだけでなく、市場にあるNLEシステムと組み合わせ、撮影現場で編集することを実現した。

Cinedeck社は、米CineForm社と技術提携をしており、3Dコンテンツもカラー情報とメタデータを共にシングルQuickTimeとしてCinedeckで記録、即座に編集システムで使える。またCineFormフォーマットならば、RAW QuickTimeで2時間もののステレオ2Kフッテージとして記録できるという。

Cinedeck Extreameはこの5月から出荷開始となっており、ベース価格は米国で7995ドル。また今後、デュアルリンクHDSDI経由でステレオスコピックに対応できるモデル(Cinedeck Stereo)などがリリースする予定。