エンコード技術で知られる米Harmonicは現地時間5月6日に、ビデオサーバとストレージインフラストラクチャ会社の米Omneon社を、企業価値およそ2億7400万ドルで買収する合意に至ったと発表した。株主との承認可決を含めて取引が完了するのは第3四半期を予定している。この買収により、Harmonic社の映像配信技術とOmneon社のプロダクション管理とデジタルメディア配信の技術の融合が期待できるという。

Omneon社は、ストレージとネットワーク技術を融合したメディアサーバやストレージ製品をラインアップしており、BBC、BSkyB、CBSやComcast、Turner Broadcastingなど世界有数の放送事業者がOmneon社製品を採用している。2009年には約1億500万ドルの売り上げを記録した。

Harmonic社曰く、両社で100カ国以上に2000以上の顧客がいるという。Harmonic社はOmneon社のほか、様々なビデオ技術開発会社を買収して事業拡大を行ってきている。2006年には、Entone 社のVOD事業を4500万ドルで買収、2007年にはトランスコード技術を持つRhozet社を買収した。

今回の取引は同社にとって過去最大のものとなる。取引の一部として現金1億9000万ドルと普通株式の約1710万のシェアを発行する。これは、現地時間5月5日のHarmonic株の終値に基づくと、Omneon社買収額は2億7400万ドルとなる。