米Envivio社は現地時間6月29日、同社のH.264フォーマット対応エンコード・トランスコードシステムの「4Caster C42」が、Apple iPhone 4用のHDビデオストリーミングに対応したことを発表した。前世代iPhoneのディスプレイの4倍のコントラスト比を持つRetinaディスプレイのクオリティに劣らない高画質のHDストリーミングを可能にするという。

同社の4Casterソリューションでは、iPad、iPodやiPhone 3G、iPhone 3GS、iPhone 4といったスマートフォンから、Safari 5、QuickTime XまでApple環境でのマルチデバイスのストリーミング配信に対応し、これらモバイルTVサービスにIPTVサービス、VODを合わせたトリプルプレー環境を構築できる。現在、英SkyB、仏Canal+やドイツのテレコム会社では、envivioシステムでFIFAワールドカップの模様をiPhoneへモバイル放送している。

既存の4Caster C42システムでは、ファームウェアをアップグレードしてiPhone 4ストリーミングに対応できる。iPhone 4のRetinaディスプレイは、3.5インチ(対角)のスクリーンに960×640の解像度で圧倒的な鮮やかさを表現する。Envivio の独自H.264エクストリーム・メインプロファイル圧縮によるビデオコーディックでは、iPhone 4の高いピクセル密度をもつスクリーンでも評価できる高画質な映像ストリーミングを可能にするという。

シングルシステムで8IP、4系統のアナログもしくはSDIでコンテンツをインジェストし、同時に複数のプロファイルにエンコードする。Apple対応ストリーミングも同様に、ネットワーク帯域の変動によって中断されることなく配信することができる。