株式会社エフエム東京(東京都千代田、FM東京)と、クワトロメディア株式会社(東京都港区)は、福岡ユビキタス特区にて行われている「3セグメントマルチメディア放送実証実験」において、放送波を利用したコンテンツ配信実験に機能追加し、自動的に端末に配信される「自動蓄積型マルチメディア放送サービス」の実証実験を、2010年7月7日より開始する。

本実証実験は、放送波を利用して動画、音楽、ゲーム、電子書籍など様々なデジタルコンテンツを端末へ自動的に蓄積し、その後ユーザーが好きな時に視聴再生することが出来る蓄積型放送サービスの技術検証を行うもの。当初は音楽コンテンツ、携帯向けFlash ゲームを配信し、有料コンテンツに関しては決済後に視聴再生することができるようになるという。

これまでの実験はユーザーの操作によりファイルが蓄積されるものだったが、今回、将来のマルチメディア放送での展開を想定し、番組に連動しない形の自動蓄積型機能を追加する。福岡ユビキタス特区「3セグメントマルチメディア放送実証実験」は、2011年以降にアナログテレビが終了した跡地の周波数帯であるVHF-LOW 帯を利用して全国でスタートする「地方ブロック向けマルチメディア放送」の先行実験とされている。

今回の蓄積型コンテンツダウンロードサービスは、この地方ブロック向けマルチメディア放送におけるサービスの一つとして検討されている。尚、両社はこの実験の模様を、7月7日から開催される「九州放送機器展2010」内の「福岡ユビキタス特区マルチメディア放送実験試験局」ブースにて公開する(ブース番号I-64)。