マルチフォーマット変換技術と配信の先駆者とも言える米テレストリーム社は、現地時間8月17日、米Grab Networks社から同業者技術を持つAnystream部門を買収することを発表した。

Anystream部門のAgility製品は38各国以上、600社以上のメディア関連企業のユーザーを持つことで業界に知られるソフトウェアベースの自動処理エンコーダで、シリーズ最新のモデル「Agility 2G」では、Sony XDCAM、Panasonic VDCPRO、Avid DNxHDやH.264フォーマットを取り込み、FlashやAvid transfer managerやH.264などに変換出力が可能である。

Agility製品はテレストリーム社の主力製品FlipFactoryの補佐的存在として、ライブ放送に焦点がおかれるという。FlipFactoryは、120フォーマット以上(ラッパーを含む)間のファイルフォーマット変換をすることが可能で、最新バージョンでは、iPhoneストリーミングやH.264を含めIPTV用途のストリーミングフォーマットへ変換することも可能となっている。

「今後、2製品は1つの開発チームが取り扱いをすることになるが、それぞれの製品ラインは引き続き進化を遂げていくだろう」、とテレストリーム社の最高経営責任者ダン・キャッスル氏は声明文で述べている。また、ユーザーサポートについても、Anystream製品のサポートはそのまま東海岸に留まることで、カリフォルニアベースのテレストリーム社と合わせて、より全国網羅できるようになるという。

買収完了時期については、両社非公開の企業なため、現在は開示されていない。