富士フイルム株式会社(東京都港区)は、3Dハイビジョン映像が撮影できるHDTVレンズとして、焦点距離7.5mmから30mmで対応し、小型・軽量ボディと高い光学性能を兼ね備えた「FUJINON XA4×7.5BMD-D3L/D3R」を10月下旬に発売する。
3D映像制作には、左眼用と右眼用の映像を同時に撮影することが必要であるため、通常、2台のカメラをリグに平行もしくはハーフミラーをはさんで垂直に交差するように取り付けて行うため、撮影システム全体が大型化してしまう。また、自然な3D映像を撮影するには、左右の2つのレンズが正確に連動して、同じ瞬間の撮影情報を取り込むことも重要となる。これらの課題を解決するため、制作現場からは、コンパクトで、光学性能の均質性や動作の連動性に優れた高性能なレンズが求められている。
今回発売される同製品は、「XA4×7.5BMD-D3L」の左眼用と「XA4×7.5BMD-D3R」は右眼用のレンズで構成され、全長119mm・重さ0.8kgの小型・軽量ボディを実現したHDTVレンズで抜群の機動性を発揮。また、高精度なデジタル制御により、左右のレンズのフォーカス・ズーム動作が同期。光軸や画像サイズ、フォーカスのずれの発生を防ぎ、自然な立体感をもつ3D映像の撮影を可能にする。さらに、焦点距離7.5mmから30mmまでカバーし、ハイビジョン対応の高い光学性能も兼ね備えているため、屋外のスポーツ中継やコンサートなど幅広いシーンで、鮮明でキレのよい3D映像を撮影できるという。
なお、同製品は、9月10日~14日に、オランダのアムステルダムで開催される欧州最大の放送機器展示会「IBC2010」に出展されるという。