FOR-Aコーポレーション・オブ・アメリカ社は現地時間2月9日、同社製の1.5M/Eデジタルビデオスイッチャ「HVS-350HS」が米アベカス社のプロダクションサーバ「Mira」とのインターフェースを開発したことを発表した。これにより、スイッチャのコントロールパネルおよびHVS-35GUIリモートコントロールから、Miraサーバにある4チャンネル分の映像クリップのリストを閲覧し、チャンネル個別にIn/Out点の設定、クリップの再生(再生、ストップ、記録、巻き戻しなど)が行えるようになった。
「HVS-350HSとMiraを組み合わせたシステムは、スポーツ中継、ライブ、イベント、ニュース、スタジオでの中継に非常に使いやすい」と、セールス・ディレクタのペドロ・シルベスタ氏は説明している。同社では、今後も他社メーカーとの親和性を拡げ、製品バリューを高める意向。
HVS-350HSは、昨年のNAB2010にて発表された1.5M/Eモデルのポータブルスイッチャ。3Uのコンパクトサイズで、フレームシンクロナイザ、リサイズエンジン、2.5D&3Dワイプエフェクト、2.5D&3D DVE、クロマキー機能付きキーヤ2系統、DSK4系統、スチルストア4系統、 ピクチャ・イン・ピクチャ2系統、16分割マルチビューワ2系統、最大4画面までのマルチモニタ対応など豊富な機能を実装している。入出力はHD/SD-SDI 8入力8出力を標準搭載、最大24入力12出力まで拡張可能。また、L/R 2系統の同時切り換え、L/R 2系統の同時出力ステレオやフィールドシーケンシャル出力が可能な3Dオプションも用意されている。
Miraは米国を主流に120ユニット以上のシステムが駆動している、4または8チャンネル仕様のプロダクションサーバ。スポーツサーバとして中継車やスポーツ大施設のプロダクションサイトのワークフローに、またはHD/SD VTRの入れ替えなど幅広い用途で採用されている。
内蔵記録フォーマットは、JPEG2000で25Mbpsから最大200Mbps(可変可能)の10ビットHDデジタルビデオの記録が可能。ソリッド・ステートディスク(SSD)をシステムディスクとして実装し、高信頼性および耐障害性を実現している。2010FIFAワールドカップを皮切りに開局した米ESPN 3Dでも、3DのCMコンテンツの送出で採用されている。