米エンビビオ社は2月14日、今週スペインのバルセロナで開催されているモバイル・ワールド・コングレス2011にて、スリースクリーン用ライブエンコーダー/トランスコーダー「4Caster C4」の三代目モデル「4Caster C4 Gen III(Gen III)」を発表した。
4Caster C4モデルは、1Uのコンパクトな筺体に最大4系統入力(SD-SDIまたは1系統 HD-SDI)を有し、マルチフォーマットのH.264ベースエンコーディングが可能。配信帯域および受信環境に合わせて画質とビットレートをチューニングし、モバイル、PC、TVといったマルチスクリーンへ映像配信でき、シングルプラットフォームでライブとオンデマンド配信に対応できる。今回発表された新モデルGIIIは、インテル社製Xeon Westmereプロセッサとエンコード効率の最適化を図るエンビビオ独自のマルチコア圧縮エンジンを実装し、従来のモデルから処理能力を約2倍にあげ、1チャンネルにつき15出力まで対応できるという。
また同社は同時にGIIIおよびEnvivio 4Caster C4、C42といった既存の製品に対応すると新ファームウェア2.4も発表した。新ファームウェアは、Envivio Genesis出力フォーマットというメザニンフォーマット(中間的フォーマット)に対応できるようになった。エンコードされたメディアは、Envivio GenesisフォーマットとしてGIIIからNMP(ネットワーク・メディアプロセッサ)に配信され、配信事業者はターゲットとする機器やネットワークの数とタイプにかかわらず、ひとつのヘッドエンドを使ってすべての処理への対応が可能になるという。
そのほか、Microsoft Mediaroom 2.0、SilverlightやPlayReady IPTV環境でOTT出力に同時対応でき、Akamai、Level 3、Limelight NetworksなどのCDNとネイティブな配信インターフェースを持ちあわせている。GenIIIおよび新ファームウェアの正式出荷は2011年3月の予定。