ソニービジネスソリューション株式会社は、スーパー35mm相当「Exmor Super35 CMOSセンサー」を搭載したレンズ交換式NXCAMカムコーダー新製品「NEX-FS100J」シリーズを発表した。発売時期は2011年度第2四半期で、メーカー希望小売価格はレンズ付属モデルの「NEX-FS100JK」が税込み690,900円、レンズ無しモデルの「NEX-FS100J」が税込627,900円を予定している。
NEX-FS100Jシリーズは映像制作用フィルム「スーパー35mmフィルム」のサイズに相当する自社開発の「Exmor Super35 CMOSセンサー」を搭載し、レンズマウント機構にEマウントを採用した業務用レンズ交換式NXCAMカムコーダー。レンズ付属モデルのNEX-FS100JKには、昨年発売された民生用のレンズ交換式AVCHDハンディカム「NEX-VG10」と同じEマウントレンズ「E18-200mm F3.5-6.3 OSS」が付属しており、このレンズではオートフォーカス・オート露光・手ぶれ補正機能が使用できる。同社では、Eマウントレンズのラインナップを2012年までには拡充していくとしている。また、NEX-VG10同様にマウントアダプター「LA-EA1」を介することで、同社Aマウントレンズの装着も可能だ。
本体外観は昨年のInterBEEにて参考出展されたモックアップをベースとしながら、本体上部には脱着可能な液晶モニター兼ビューファー、グリップ、ハンドルを搭載。ハンディ及び三脚撮影などそれぞれのシーンにあわせて脱着することで、最適なスタイルで撮影が行えるとしている。
HD画質での記録フォーマットはMPEG-4 AVC/H.264記録（AVCHD規格準拠）に加えてAVCHD規格を超えた独自規格の1080/60p 28Mbps（PS）記録にも対応する。NEX-FS100Jシリーズはタイムコード記録やリニアPCM記録といった業務用に必須な機能を加えたことで同社の業務用AVCHDカムコーダーブランド「NXCAM」のラインナップに加わっており、従来のNXCAMと同じワークフローを活用できるとしている。
記録メディアにはメモリースティックPROデュオ(Mark2のみ)/PRO-HGデュオ/PRO-HGデュオHX(1GB以上推奨)またはSD/SDHC/SDXC(Class4以上推奨）メモリーカードに対応する他、すでに発売されているNXCAMカムコーダー「HXR-NX5J」用のフラッシュメモリーユニット「HXR-FMU128」に対応。グリップ内部に収納することで、長時間記録やバックアップ記録が行える。なお、SD画質での記録フォーマットはMPEG2-PS 9Mbpsとなる。
HD-SDI出力端子を搭載していないが、HDMI出力による60p出力が可能。24pの出力は行えないがHDMI出力よりタイムコード及び、2-3プルダウンマーカーを重畳した非圧縮デジタル信号を出力できるため、それらに対応した外部レコーダーやコンバーターを組み合わせることでSDIと同等の取り扱いが可能になるとしている。
特殊撮影機能として、スロー＆クイックモーション撮影にも対応。例えば、撮影時に記録フォーマットを1080/24pに、フレームレートを60fps（フレーム/秒）に設定すると、再生時は実際の撮影時間の2.5倍のスローとなる。スロー＆クイックモーション撮影機能の記録時間に制限はないが、HD記録時のプログレッシブモード時にのみ使用可能で、音声は記録されない。
同社では、すでにデジタルシネマコンテンツ制作用にはデジタルシネマカメラ「F35」、HDCAM-SRカムコーダー「SRW-9000PL」、スーパー35mm相当単板イメージセンサーを搭載したXDCAM EXカムコーダー「PMW-F3」などを市場に投入しているが、CM・ミュージックビデオ・ドラマ制作分野において本機を導入することにより、さらに豊富な商品構成を実現し、コンテンツ制作用途に応じたラインアップの提案を行っていくという。
