コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は7月11日、福岡県警生活経済課サイバー犯罪対策室と筑紫野警察署が、無料レンタルストレージサービス会社のサーバーにアニメーション作品と特撮作品を記録・蔵置していた未成年4名を著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで福岡地検に書類送致したことを発表した。

発表内容によると、4名はそれぞれ無料のオンラインストレージサービス「BB QUEST」を利用して動画投稿(共有)サイトを模倣したサイトを開設し、それぞれファイルを公開していたという。容疑者達は、それぞれの保管場所に、シンエイ動画(株)が著作権を有するアニメーション作品「クレヨンしんちゃん」、(株)角川書店が著作権を有するアニメーション作品「らき☆すた」、(株)小学館集英社プロダクションが著作権を有するアニメーション作品「ハヤテのごとく!!」と東映(株)が著作権を有する特撮作品「仮面ライダーオーズ/○○○」の放送作品数話を無断で記録・蔵置し、不特定多数のインターネットユーザーに対して送信できるようにしていたとして、著作権(公衆送信権)を侵害した疑いが持たれている。

福岡県警の発表によると、福岡県警は7月4日に、「BB QUEST」を運営する株式会社ネッツ・ジャパン(愛知県名古屋市)に対し、同サービス内における違法状態の改善措置等をとるよう著作権侵害に係る警告を行った。類似事件としては、数日前にもファイル共有ソフト「Share」(シェア)を通じて、アニメーション作品および漫画作品を権利者に無断でアップロードし送信できる状態にしていた、東京都葛飾区の会社役員男性が著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで逮捕されたばかり。

また日本音楽著作権協会(JASRAC)からも7月11日にACCS発表の同一事件として、JASRACが著作権を管理する楽曲を含む動画等を無断で公開、ダウンロードできるようにしていた2名を、著作権法違反(公衆送信権侵害)の容疑で福岡地方検察庁に書類送致したことを発表している。