株式会社JSATホールディングス(スカパーJSAT HD)は8月4日、「2011年度第1四半期決算説明会」を開催した。代表取締役社長の高田真治氏は、同社が行う「今後の取り組み」の一つとして、VODサービスとIPマルチキャスト方式の同時再送信サービスを開始することを発表した。

これは、5月に開催された際に説明を行った、5カ年中期経営計画の中で取り上げた「有料多チャンネル事業」の重点項目の一つ「インターネットテレビやモバイル向けサービスの開発」の具体的な内容となる。

VODサービス「スカパー!オンデマンド」は、放送連動・補間型サービスとしての位置づけとなる。スカパー!オンデマンドは、スカパー!の番組をブロードバンド回線経由で、PCや携帯デバイスといったマルチスクリーンへ配信する。今秋には試験的サービスを開始する予定。IPマルチキャスト方式の同時再送信サービスについては、開始当初はスカパー!HDのチャンネルをPC上で視聴できるようにする。

アンテナを取り付けられないなどの事情でスカパー!の番組視聴ができない人でも、この方式ならばスカパー!サービスを受けられるため、新たな裾野拡大を見込んでいる。そのほかにも多チャンネル事業の説明では、2011年10月に開始する新BS放送「スカパー!e2」の加入最大化の新戦略や、サービス加入者数を維持するためのHD化推進施策や3Dコンテンツの拡充についての説明や、顧客目線でのサービス拡充の一環として、テレビメディア横断型番組情報サービスの「テレコ! (β版)」を7月末から開始したことが挙げられた。