ソニーは、業務用一体型リチウムイオン蓄電池「ESSP-2000」を発売する。発売時期は2011年9月を予定しており、メーカー希望小売価格はオープン、市場想定価格は200万円前後。

ESSP-2000は、10年以上の長寿命、高い安全性能、急速充電性能、高出力という特長を持つ同社製のオリビン型リン酸鉄リチウムイオン蓄電モジュールを搭載し、コントローラーやインバーター・コンバーター等と組み合わせた、業務用の一体型蓄電池システム。本製品をAC100Vコンセントに接続することで、最大2.4kWhの電力量を蓄電できる。6つのコンセントに対応しており、それぞれのコンセントから接続した機器に100Vの電力供給が可能だ。

業務用蓄電池 ESSP-2000 監視パネル部

接続されている機器に電力を供給しながら蓄電池を充電し、常時インバーター方式により停電時でもPC・サーバー等を無瞬断で継続使用できる「UPSモード」、充放電時刻をタイマーで設定し、夜間に充電、昼間に放電など、ピークシフトに対応できる「タイマー充放電モード」、機器への電力供給と蓄電池への充電を二つの系統で同時に行う「バックアップモード」の3つの運用モードを搭載。ユーザーの用途に合わせてモードを切り替えられる(左写真は監視パネル部)。無負荷時には最短2時間で約95%の容量を満たす急速充電も可能だ。

搭載している同社製のオリビン型リン酸鉄リチウムイオン電池は、室温(23℃)で1日1回の充電・放電を行った場合で10年以上の長期利用を可能としている。また、業務用として長期間安心して利用できるように、8年間/5年間/3年間の3タイプの保守メニューが用意されており、ヘルプデスクサービスと修理復旧対応を受けられる。

同社では、本製品を大学、自治体/官公庁、一般企業におけるPC、サーバー、ネットワーク機器等や、小売業における冷温庫等に対する停電時のバックアップ電源として利用することにより様々な市場において事業継続に活用できるとともに、夜間充電した電力を昼間利用することによりピークシフトをはかる等、最大消費電力の抑制にも寄与できるものとしている。