株式会社テレビ東京と株式会社CMerTVは9月6日、動画コマーシャル(CM)の配信 の業務提携を行ったことを発表した。CM価値向上に関する新たな取り組みとして、テレビ東京が2011年10月3日(予定)から放送するテレビCMを、視聴者がネット上で繰り返し視聴できるサービスが始まる。

テレビ視聴者は、テレビ東京のホームページを通じて「気になるCM」をサイト上で何度でも繰り返し視聴出来るだけでなく、CMを見ながら企業サイトやキャンペーンサイト、資料請求や商品購入などが出来る。

「震災後の日本に元気を与えたCMや、ストーリーが大きな感動を呼んだCMなど、CMのクリエティブは視聴者の心情を揺さぶり、その結果として消費行動を生み、やがては日本経済までを変える力がある」とテレビ東京は発表文で広告価値について説明している。

テレビ東京で放送されるCMは、CMerTVのサーバーを介して順次配信される。これら掲載されるCMコンテンツは、10月3日(予定)以降に放送される分で広告主等の了承を得て権利処理が完了したものになる。今後、順次素材数を増やしながら、権利処理されたCMは殆どすべて視聴できるように目指すという。

コンテンツ権利処理については一本化したものはなく、様々なハードルがある。動画CMをインターネット上で配信する場合、音楽の権利処理で別途使用料を支払う必要がある。CMerTVは、インターネット媒体として初めて一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)と動画CMの配信に関する包括的な使用料の支払い契約を結んでおり、また、他複数の著作権管理団体とも許諾契約を行っているという。

今後CMerTVのサーバーから動画CMを配信することで、動画CMのURLをメールで送ったりSNSで共有したりなど、オンラインメディアで拡散できるようになる。両社は今回の取り組みを視聴者のCMへの接触機会拡大につなげることで、動画CMの再価値化を図る。