米報道によると、世界最大の小売店チェーンの米ウォルマート・ストアーズが、ウルトラバイオレットに対応した映画DVDを取り扱う予定だという。ウォルマートは、DVD国内売り上げのNo.1を誇っており、全国DVD売上の40%のシェアを持つ。

  

詳細はまだ明らかになっていないが、消費者は既にウォルマートで買ったDVDをウルトラバイオレット対応にアップグレードすることもできるようだ。ウォルマートが2010年に買収した、米国内3位のストリーミングサービスVuduでも対応できるようにならないと、消費者は魅力を感じないかもしれない、と最初に報道したウォールストリートジャーナルでは説明をしている。アマゾンもUV対応のDVDを取り扱う宣言はしているものの、まだ開始はされていない。ウォルマートが大々的にサービスを開始すれば、続いてベストバイや、オンラインDVDで市場No.1のアマゾンもサービスを始めるだろうと期待が寄せられている。

デジタルUVは昨年10月に正式にサービスを開始したものの、現在UVのアカウントを持っている消費者の数は約100万人。UVへの手続きが複雑なことも指摘されている通り、利用者数が爆発的に伸びているとは言えない。ワーナーブラザース・ホームエンターテイメントグループの社長ケビン・ツジハラ氏は「ディスクをデジタル化するのがUV利用にとって重要なこと」としている。「UVのローンチは確かに完璧ではなかったことは認めるが、それでも世の中に出すことに意義があったと思う。UVの成功は、我々ホームエンターテイメントが生き残るためのキーである。」と語っている。オンライン映画の販売よりもオンライン映画レンタルのほうが、需要が高い。ワーナーブラザースをはじめハリウッドスタジオは、レンタルよりも販売からの利益に依存しているため、UV対応のDVD販売の伸びに期待をしている。

(山下香欧)