ローランド株式会社は、1080/60p対応のマルチフォーマット・ビデオ・スイッチャー「V-800HD」を5月下旬より発売する。希望小売価格は税込み997,500円。

V-800HDは、新開発の「4:4:4/10bit映像処理エンジン」を搭載。内部信号処理を4:4:4/10bitで行うことで、高品質な合成処理出力が可能としている。特にパソコンの文字などのエッジがシャープに表現できることで、イベントなどで使用される大型LEDディスプレイでの表示に強いという。また、内部信号処理の強化に伴いキーヤーも新開発されており、クロマキーはHSV色空間をベースに、位相幅、クロマ量などの調整が可能で、高品質のクロマキー合成が行える。

入力信号は3G/HD/SD-SDI、DVI-I/HDMI、コンポーネント、コンポジット、アナログRGBに対応。ビデオでは1080/59.94p、PCでは1920×1200/60Hzまでの解像度に対応。入力した合計8系統の映像は、ワイプやPinPなどの効果を加えて切替や合成して出力が行える。入力された映像の縦横比に違いがある場合も、各入力毎に装備した「スケーラー」で解像度と縦横比を調整可能だ。

V-800HD リアパネル

また、背面のHDMI端子からは、入力ソースとPGM/PVW出力の状態が確認できるマルチビュー出力が行える。廉価なPC用モニターが利用できるほか、大画面テレビを接続することで、スタジオへの返しや多人数での映像管理にも活用できるとしている。

なお、V-800HDには「HDCPモード」が搭載されており、Blu-rayディスクなどHDCPで暗号化されている映像ソースの取り扱いも可能。ただしHDCPの制限により、HDCPモード時はDVI-D/HDMI出力のみ可能で、接続するディスプレイやプロジェクターにもHDCP対応のものが必要となる。