米NewTek社では、ライブプロダクションシステム「TriCaster」の新しいモデル3種を発表した。一般消費者がライブ放送までもインターネット経由で観る慣習が広がることを見据え、TriCasterファミリーはブロードキャストレベルの映像クオリティのまま、ライブで映像やプロジェクター出力、加えてウェブへのストリーミング配信を同時に行えるほかソーシャルメディアとの連携までも可能にした。
既存のファミリーと同じく、iOSデバイスからのビデオとオーディオの入力用Apple AirPlay、およびIsoCorderテクノロジーにより、タイムコードを含め8チャンネルの映像を同時収録できる。IsoCorderでは新しくバーチャル的なフォーマット変換により汎用のエディターと直結で親和性がとれるという。オーディオミキシングはiPadコントロールAppやAvid社製のArtistコントロールを使うこともできる。
またTransWarpエンジンも向上し、オーバーレイを含む各ビデオソースでもワープエフェクトがかけられるようになった。最高峰システムとなる「TriCaster 8000」は、ステレオ3D放送もバーチャルスタジオと一緒に実現できる。最大24チャンネルスイッチャと8M/Eに、サードパーティのルーターやトリガーできるマクロ記録機能(画像3)が可能。またソーシャルメディアとの「シェア」パネルというインターフェースが実装され(画像4)、ビデオクリップ(静止画含む)やライブストリーミングを直接、FacebookやYouTube、Twitter、FlickrといったソーシャルメディアサイトやFTP経由でシームレスに送ることができるという。
出荷は今秋を予定しており、価格は米国で39,995ドル。「TriCaster 855」は現行のTriCaster 850のアップグレード版。最大24チャンネルのスイッチャ、および最大8台からのカメラソース入力に対応。価格は米国で29,995ドル。TriCaster 455は、現行のTriCaster450のアップグレード版。最大14チャンネルのスイッチャ、および最大4台からのカメラソース入力に対応。価格は米国で19,995ドル。
各モデルの仕様の違いはNewTekサイトで確認できる。
http://newtek.com/products/tricaster-8000/tc8000-compare.html
(山下香欧)