米国報道関連によると、YouTubeがハリウッド映画など、プレミアコンテンツを提供する有料サイトを計画しているという。YouTubeは既存の無料サイトでも、100チャンネル以上のコンテンツ事業者のコンテンツの拡充を続けていくが、さらに「コンテンツ保有者フレンドリー」を強化していく面で、ハリウッドのトップクラスのコンテンツ配給社のWebサイトを追加する交渉をしているという。
この計画については、去る1月に行われたAllthingsDのカンファレンスに登壇したYouTubeの最高経営管理者Salar Kamangar氏が、広告収入も期待できる加入者ベースの配信サービスの計画について語ったことが根拠である。「業界には、サービス加入者より利益を得られる可能性を持つコンテンツ保有者は沢山といる」と語っている。
YouTube親会社であるGoogle社では、YouTube事業に関する詳細は明らかにしないが、8億以上のワールドワイドでのビューワ数を持つ現在、収入は推定20億ドル~30億ドルとみられている。
今回の計画が実現すると、Google側の収入にも大いに貢献するだけでなく、消費者の視聴スタイルが変わったことで利益成長の滞りが問題視されているハリウッド業界のスタジオ側にも明るいニュースとなる。先月には、YouTubeは業界広告企業に向けて、米オリンピックチームに関連した番組や女性向けの番組を含む独自番組のプレゼンテーションを行っている。更にLGからは最新のGoogle TV実装のモデルが今月21日の週に発売される予定でおり、YouTubeの有料配信サービス開始を踏まえて相乗効果を狙っている。
(山下香欧)