株式会社朋栄は、4Kフル解像度で秒間最大1000コマまでのスーパースロー撮影が可能なハイスピードカメラ「FT-ONE」の暫定仕様を発表した。発売時期や価格は未定。6月1日(金)、2日(土)に米ハリウッドにて開催される展示会「Cine Gear Expo」にて初公開を予定している。
FT-ONEは、同社が新開発した4Kフル解像度/ 高感度CMOSセンサー「FT1-CMOS」を搭載し、4K(4096×2160ピクセル)フル解像度にて最大1000fpsのスーパースロー撮影に対応。CMOSセンサー特有のローリングシャッター現象を防ぐ高速グローバルシャッターも採用するという。撮影した映像はRAWデータとして内部メモリに記録され、4Kフル解像度の1000fpsにて最大8.5秒の記録が可能だ。
メモリ内に記録されたデータは、内蔵オプションとして提供されるSSDカートリッジにデータ移管が可能で、SSDカートリッジは1台で最大75秒相当のデータを蓄積できるとしている。カートリッジは本体内に2台まで実装でき、合計150秒相当のデータ蓄積が可能。ホットスワップにも対応しており、撮影中にSSDカートリッジを入れ替えながら使用することもできるとしている。
4K解像度での同時録画/再生機能を搭載し、1系統で4Kフルサイズ映像を1080p HD-SDI信号として4分割出力しながら、もう1系統では4Kフルサイズ映像をHD-SDIサイズにダウンコンバートした映像を出力するという利用方法も可能。ダウンコンバートは2分配出力され、メニュー画面の表示も可能なため、ビューファインダーやプレビュー用モニタの接続用に利用できるとしている。同時録画/ 再生機能を利用する場合、再生はSSDカートリッジ内のデータに限定される。
FT-ONEの筐体にはカメラ/記録/再生ユニットのすべてが収納され、バッテリー駆動にも対応。従来のビデオカメラと同様の取り扱いや、既存の撮影フローの中への追加も容易に行えるとしている。レンズマウントはPLマウント、外形寸法は幅235mm、高さ294mm、奥行き384mm。質量は標準装備で7kgを予定している。