台湾最大規模の電気通信事業者、中華電信股份有限公司(中華電信)が、加入者向けに夏季オリンピックのコンテンツ映像配信をPC、スマートフォンやタブレットへライブストリーミングすることが米エンビビオ社の発表で明らかになった。

中華電信は、夏季オリンピックをインターネット放送する権利を持つ台湾企業の一社であるという。同社はニューヨーク証券取引所にも上場している民営化企業だが、筆頭株主は台湾政府となっている。同社の国内固定網通信、携帯およびブロードバンドサービスの加入者数は約1200万人で、またビデオサービスには100万人以上が加入しているという。

今回のライブストリーミングを含めた新しい配信向けに、中華電信では既存のシステムを拡張することになった。従来から起用している米エンビビオ社のマルチメディア・オンデマンド・プラットフォームに、ライブとVOD用のマルチスクリーン配信用ヘッドエンドと管理システムを導入した。

加入者は、PCのほかiOSおよびAndroid対応携帯やタブレットからオリンピック会期中に選択された競技を中継で観ることができる。

エンビビオの独自エンコード技術は、ソフトウェアベースであるため、ライブでもVODでも同じ画像クオリティを保つことができる。アダプティブ・ストリーミングに対応し、視聴する環境に合わせて最高の映像クオリティで配信することができる。日本国内では、スカパーJSATのマルチスクリーンTVサービス『スカパー!オンデマンド』に採用されている。

(山下香欧)