米Apple社は8月6日(現地時間)に、開発者向けに年内にリリース予定の次期モバイルOS「iOS6」のベータ4をリリースした。このベータ4では、YouTubeのアプリがソフトウェアバンドルから外されている。

同社が米報道に語ったところによると、Google社間においてYouTubeアプリ使用ライセンス契約が終了していることが理由。今後、次期iOSを実装したiPhoneやiPadでYouTubeを使うにはSafariブラウザ上からになる。GoogleではAppStoreから購入できる単独アプリとして開発中という。またGmailかGoogle Drive用のアプリとしても、iOS版アプリの後にリリースする予定である。

YouTubeアプリはiOSが登場した2007年以来、常にプリインストールされていたアプリのひとつだった。本来の目的は、MP4と3GP (MPEG-4 / H.264) フォーマットビデオをYouTubeカタログで対応させるためのゲートウェイだった。これはAppleハードウェアのデコードブロックと互換性のあるビデオフォーマットに、YouTubeカタログを一致させるニーズを動機させるものとなり、それ以来、ほとんどのSoC内ビデオデコーダでもH.264を扱えるようになった。

AppleがGoogleとライセンス契約を行ったのは、Googleがモバイル市場で競合となるAndroid OSをリリースする前のことだ。この6月にAppleが開催した開発者向けカンファレンスでも「Google離れ」として、Google Mapsに代わる独自マッピングソフトウェアを実装することを発表している

(山下香欧)