株式会社ジュピターテレコム(J:COM)は12月3日より、J:COMのビデオ・オン・デマンド(VOD)サービス「J:COM オン デマンド」で映画やアニメ、ドラマなど100作品以上を、番組の視聴前にCMを選んで見ると105円の割引となる「CM割」サービスを始める。

今回のCM割は期間限定のキャンペーンとして、2013年3月末まで実施する予定。『SPEC~翔~/警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿』、や『フリンジシーズン4』、『はやぶさ 遥かなる帰還 』、『ダーク・シャドウ』など、今年の新番組シリーズや映画作品まで、100タイトル以上の作品が対象となる。視聴者がアクセスしやすいように、番組を選択した際にCM割の表示が前面にポップアップされる。J:COM オン デマンドのユーザーは、番組視聴前にあらかじめ用意された複数のCMの中から見たいCMを一つ選んで視聴することにより、番組視聴料の105円割引の適用を受けられる。

CM割の広告主へのセールスは電通が行っている。提供CMは60秒~180秒という長尺で、広告主が支払う広告費用は視聴実績に応じての請求となるシステムになっている。視聴者が利用時に性別・年代とCMを見ての簡単なアンケートを入力するようになっており、よって広告主側は広告視聴者の分析が提供される仕組み。

J:COMは、電通と共同で研究を進めている「CMオンデマンド」プロジェクトの一環として、新たな広告モデルとしてCM割を開発。テレビのデジタル化によりテレビの視聴方法が変わってきている中、テレビCMをより効率的に、より確実に視聴者に届けていくための方法を見出すプロジェクトを進行している。

J:COM では一昨年の9月1日から3カ月間、このCM割を試験的に実施している。その結果が好評だったことが、今回のキャンペーン実施につながったという。J:COMは今後、VODの利用状況と広告の視聴傾向などを調査し、CM割の常設に向けた準備を進めていく。

(山下香欧)