米国の限定地域で今春から開始されているクラウドTVサービスAereoは、今週からPCでも視聴可能になった。対応できるブラウザもChrome、Firefox、Safari、OperaやInternet Explorerと幅広い。以前はiOSのモバイルデバイス、AppleTVとRokuデバイスのみであった。今回はPCまでにとどまったが、近い将来Android OSデバイスも対応できるとしている。
AereoはWeb上で地上波のHDテレビ番組を視聴できる、いわゆるOTA (over-the-air) IPTV。独自開発の小さなテレビアンテナを実装したクラウドサーバに加入者がアクセスしてストリーミングを受信するもの。29ローカルチャンネルを月8ドルで視聴できる。1日1ドルで視聴できるサービスもあり、記録した3時間分まではサービス終了後10日間は見放題となっている。
Aereoサービスの展開は、現在は米ニューヨーク州のニューヨーク地域のみと対応できる地域も非常に狭い。Aereo社は、同サービスが著作権法違反であると主張し、事業を閉鎖するよう求めている米大手テレビ局らとの訴訟問題の渦中にある。
同社は元パラマウント映画の会長兼CEOである実業家のバリー・ディラー氏が会長を務める米IAC(IAC/InterActiveCorp)が出資している、オンラインビデオサービスを主事業とする会社。ベンチャーキャピタルからの支援で2500万ドルの資本金を保有する。そのうち2000万ドルは、IACから資金調達しているといわれている。
(山下香欧)