キヤノンは、4Kカメラに対応する単焦点のEFシネマレンズ2機種を発表した。広角レンズ「CN-E14mm T3.1 L F」が2013年4月中旬発売予定、望遠レンズ「CN-E135mm T2.2 L F」が2013年5月下旬発売予定。いずれもメーカー希望小売価格は税込462,000円。

大口径非球面レンズ(CN-E14mm T3.1 L Fのみ)や異常分散ガラスを採用し、4Kにも対応する高い解像度を実現。35mmフルサイズのセンサーに対応しており、ハイエンドのデジタル一眼レフカメラのほか、スーパー35mm相当のセンサーを搭載したキヤノン製を含むデジタルシネマカメラや、APS-H、APS-Cサイズのセンサーを搭載したカメラ(EFマウントのみ)にも対応する。絞り羽根枚数は11枚で、ボケ味が柔らかく美しい映像表現が可能だ。

フォーカスの回転角(操作角度)は約300°と大きく、微妙なピント合わせも行える。フォーカスの調整によって画角が変化するフォーカスブリージングも抑制しているという。フォーカス/絞りの指標を、レンズ外装の傾斜面に表示することにより、カメラ後方からの視認性を確保したとしている。なおキヤノン製の単焦点レンズの全機種間で、前玉径やリング部のギア位置を統一したことにより、マットボックスや外付けのフォーカス調整用アクセサリーなど、各種他社製アクセサリーの取り付け位置を機種ごとに調整し直す必要なくスムーズなレンズ交換が行えるとしている。

マウント部の電気接点を通じて、レンズの名称や撮影条件のデータをカメラに送信することにより、カメラ側でレンズの周辺光量の自動的な補正も可能。この機能は、将来的にEOS C300、EOS C500、EOS-1D Cのファームアップにより対応予定だ。

今回の発表により、EFシネマレンズのラインアップは合計13機種となる。なお本製品は2013年1月17日から27日までアメリカ・ユタ州パークシティで開催される、世界最大級のインディーズ映画祭「サンダンス映画祭」において出展される予定だ。