2月3日にルイジアナ州ニューオーリンズのメルセデス・ベンツ・スーパードームで行われる第47回スーパーボウル(Super Bowl XLVII)において、CBSスポーツでは4K解像度のカメラを用いて、CBSが名づけた”Heyeper Zoom(ハイパーズーム)”を試みる。現場には、70台のカメラを設置するが、そのうち6台がハイパーズーム用のFOR-A FT-Oneカメラである。フジノン製レンズを装着したFT-Oneは、スタジアムのまわりを囲むように6定点に設置され、ネイティブの4Kハイフレームレート(300~500fps)で、クリティカルシーンを超鮮明なスーパースローモーションで捉える。収録を記録するサーバには Evertz製 DreamCatcherを使用する。
通常、高解像度のスローモーションカメラは、さまざまな角度からの得点劇のリプレイで活かされる。その際は、1ソースごとに切り替えてリプレイするが、今回は通常の方法に加え、Evertz製のマルチディスプレイ・モザイクシステムを使って、4ソースを同時に1画面で見せることも行うという。つまり4定点違った角度から映したホームランを打つ超鮮明なスローモーションシーンが、テレビで4画面になって見られる。
またハイパーズームに加え、1080i HD(300~500fps)でのハイスピード収録にIkegami/NAC製Hi-Motion IIが5台、4K収録と一緒に現場に設置され、主に判定コールの際に活用するという。そのほかにもスカイカムによる空撮や、隣接したハイヤットホテルの屋上に設置する無人カメラから”ビューティショット”も試みる。
CBSでは、この国民的スポーツである米ナショナルフットボールの最終戦となるスーパーボウルの視聴者数に、昨年度の記録並みの1億1100万人超を期待している。このマンモス放送の30秒スポットCMの価格は、昨年よりも30%上昇し、史上最高値の平均400万ドルとなった。毎年バイヤーについても話題になるが、今年は新しくオレオ・クッキーやBlackBerry、SodaStreamが加わるという。 昨年は78スポットのCM、おおよそ2億6200万ドル分が中継間に流された(参考PDF)。
(山下香欧)