米ソニーピクチャーズ・テレビジョンは、テレビドラマシリーズを4K Ultra-HDTV/1フォーマットで制作をしている。これから急速に普及していくとされる4K対応ディスプレイ向けのコンテンツを拡充していく。
4K番組の編集は、ソニーが運営している、米カリフォルニアにあるColorworksスタジオが担当している。Colorworksでは先週、4Kテレビ制作部門を正式に立ち上げ、既存のビジュアルエフェクト、サウンドミキシングや編集部門と共に、4Kポストプロダクションとしてのワンストップサービスを提供していく。施設には、8ユニットのFilmlight製Baselightカラーグレーディングシステムを始め、ソニー製の4Kプロジェクションシステム、4Kモニターなど、十分な4K対応の機材が揃っている。
今春にNBC系列で放送されるアン・ヘッシュ主演のコメディ「Save Me」と9月末にShowtimeでプレミア放送が予定されている「Masters of Sex」は4Kフォーマットで収録しているという。またエミー賞を総なめしたAMC放送ドラマ「ブレイキング・バッド(Breaking Bad)」の放送済みのシーズン(1-5)と、ゴーストバスターズ、「恋はデジャ・ブ」(原題: Groundhog Day)、「グローリー」(Glory)やウォーターフロント、Funny Girlといったクラシック映画作品も順次4Kにリマスターおよびリストアしていく予定。ウォーターフロントはベルリン国際映画祭で公開され、Funny Girlは4月のTCMクラシック映画祭でプリミア公開される。
ソニーでは、これらリマスターされたコンテンツを、「デジタル・リストア版」のように、”Mastered in 4K”といったラベルを貼ったBlu-rayパッケージで提供する予定。しかし現在4K対応のBlu-rayプレイヤーは存在しないため、UHDTVディスプレイには現行のBlu-rayプレイヤーから4Kにアップコンバートされた映像がスクリーンに映し出されることになる。
ちなみに2月20日にニューヨークで発表されるという噂が持ちきりのPlayStation4は、4K対応ともいわれている。HEVCコーデックも標準化された今、これらが実現すれば、UHDTVへネイティブ4Kのコンテンツをアップコンバートすることなく視聴できるようになる日も近い。
(山下香欧)