米グーグルは、昨年秋から地域限定で展開している1Gbps光ファイバーサービスの次の対応地域としてユタ州のProvo(プロボ)をあげた。
ユタ州はハイテク企業と新興企業が多く集まっており、特にプロボ地区に集中しているという。実際にプロボ地区での特許誕生の伸びは、米全土でも第二位となっており、グーグルでは、高速ネットワークを提供することで事業成長を支援できるものとしている。
テキサス州オースティンやカンザス州(およびミズーリ州)カンザスシティのネットワーク計画とは若干異なり、グーグルは市が営むiProvoファイバネットワークを買い取る格好となるようだ。
契約内容の承認は市議会の次回の会議(4月23日)において決議されるという。グーグルの計画では、市内のすべての家庭がFHHTサービスへのアクセスを得ることができるようになっているため、既存のネットワークサービスを1Gbpsへアップグレードするモデルとなる。グーグルは1Gbpsサービスのほか、プロボ市民へ30ドルのアクティベーション費用だけで向こう7年間は無償で5Mbpsのネットワークサービスを提供する提案をしている。また学校や病院など公共施設25か所にも、無償で1Gbpsのネットワークを提供するという。グーグルは公式ブログにて、「アップグレードサービスは市議会で決議が出次第対応する予定で、年内にサービスを走らせる計画で進める。」としている。
対して今月初めに発表したテキサス州オースティンでの展開については、現地で事業を展開するAT&Tやタイムワーナーケーブルのサービスと競合することもあり、本格的なサービス開始には2014年まで調整がかかると言われている。プロボ地区には、MSOのコムキャストやテレコムのセンチュリーリンクがいるが、どちらも1Gbpsのような高速ネットワークは展開していない。
(山下香欧)