Blackmagic Designの発表によると、放送用ENG/SNG車両メーカーの米Accelerated Media Technologies社(以下AMT社)が、ワシントンDCのテレビ局WRC用に構築した中継車「Storm Team 4X4」にてBlackmagic DesignのATEM Television Studioライブプロダクションスイッチャーを使用しているという。
シボレー Express 3500HDディーゼル車両をベースに製作されたStorm Team 4X4には、フロント部に設置されたライブ撮影用カメラ、POVカメラ、そして30フィートのマストに設置され、360度の撮影が可能なカメラ、計3台のカメラを搭載したモバイル式気象観測ラボ。中継車の後部にはロケ中にグラフィックを表示する大画面モニター、レーダーや風速計などの気象設備も設置されている。
AMT社がカスタム設計したワイヤレス・ロボットコントロール・システムに組み込まれたATEM Television Studioを利用して、WRCの気象キャスターやドライバーたちは、ラップトップ、iPad、ワイヤレスリモコンから最大4系統のソースを切り替えられる。またドライバーは、4つのトリガーが付いたダッシュボードコントロールで、悪天候時の運転中でも安全にカメラをスイッチングできるという。
AMT社のシステムデザイン・エンジニアであるデイヴィッド・ミシア氏は次のようにコメントしている。
ATEM Television Studioは、この中継車にとって最適の製品でした。放送局仕様のSDI、民生用のHDMIに対応した6系統のビデオ入力、各入力系統のフレーム同期機能、SDI/HDMI出力などの機能のおかげで、完璧なプラットフォームを構築できました。ATEM Television Studioは、狭いスペースにも収まるラックマウント型です。私たちの中継車はスバルのフォレスターと同じくらいのサイズですが、中継車に設置したラックの後部にマウントできます。消費電力も少なく、イーサネット接続さえあればすぐに使用できます。
このワイヤレス・リモート・アプリケーションは、低価格なHDMI接続のPOVカメラをHD-SDIカメラと一緒に、1つのスイッチャーで使用でき、コンバーターや外付けのリファレンスは必要ありません。これが可能となったのは、ATEM Television Studioのおかげです。また同製品は他にも多くのパワフルなツールを搭載しているので、弊社のクライアントに低価格でダイナミックなスイッチング・ソリューションを提供できます。