米衛星事業者のIntelsat(インテルサット)は、BTグループのBT Media and Broadcast、エリクソン、ソニー、Newtec社とタイアップして、英ロンドンで開催されるサラセンズ対グロスターのラグビーリーグ試合を4K UHDで収録し、IBC会場にて中継でパブリックビューイングする。
日本では、昨年からスカパーJSATが衛星を使った実証実験を行ってきているが、ヨーロッパで一般公開されるのは今回が初となる。詳細はまだ開示されていないが、ソニー社製4K対応カメラで現地からソースを光でFPUまで届けて衛星を利用してアップリンクし、受信元にてリアルタイムでデコードする。映像コーデックは明らかにされていないが、MPEG-4 AVC/H.264のようだ。解像度は3,840×2,160ドット、4:2:2、10ビットでフレームレートは60pという。放送方式はDVB-S2の32APSK。この実証実験はインテルサットのブース(ホール1、C71)にて、9月15日の15時から17時まで行われる。
尚、スカイドイツでも、4Kライブ伝送をIBCにて実施する。ソニーピクチャーズ、3netと提携し、スポーツや映画トレーラーなどのコンテンツをHEVCコーデックでエンコードしたストリーミングデータを、SESの衛星を使って会場まで伝送する。受信機はPace社製のプロトタイプで、ソニー社製4Kブラビアで再生する。
フランスの通信衛星ユーテルサットでは、今年に入って4Kチャンネルを開始している。開始当時はAVCベースだったが、今月に入ってから同じインフラのまま、HEVCに変えてサービスを行っている。IBCでは、4K/HEVCの映像配信サービスを、セットトップボックス経由でテレビ再生する展示を行う。
(山下香欧)