毎月60億時間以上の映像がストリーミングされているYouTubeは現在、ネットにつながっていなければ視聴できないスタイルだが、11月からは映像をダウンロードして観られるサービスが始まる。
ただ制限付きで、モバイルデバイスのYouTubeアプリからダウンロードして48時間だけオフラインで視聴できるもの。映像は今迄通り無料だが、広告つきの映像クリップとなる。Googleは開発者向けのブログでサービス開始について告知した後、YouTubeのパートナー達にeメールでこのサービス計画を紹介している。オフラインで視聴できるとなれば、飛行機で移動中でも好きな番組チャンネルが観られるようになる。今でも全体の4分の一以上の視聴がモバイルサイトからと言うが、このパラメーターが更に増加すると予測している。現在でも一日数十億の視聴数である。
Googleが投資している音楽オンラインサービス業者VEVOは、今回のオフラインサービスには消極的だ。レーベルとの著作権を懸念して、今回のオプションを取り入れることはしない方向でいる。VEVOはYouTubeにあるチャンネルで月30億視聴数を得ているが、独自のモバイル用アプリでもサービスを展開している。VEVOと同様に、オプションを外すパートナーは沢山出てくるようだ。というのも現在の契約では、広告収入の45%がYouTube側に持って行かれてしまうからだ。
視聴者にとってはちょっとした”お役立ち”サービスになるかもしれないが、ゲームチェンジャーとまでは恐れられていないだろう。ちなみに最新テレビ番組や映画はまずオフラインコンテンツにはならない。
(山下香欧)