アドビ システムズ 株式会社は、フジテレビジョンのスポーツニュースVTR室が、Adobe Premiere Pro CCを23式採用し、来年のソチ五輪での本格稼働を目標に、12月から運用を始めることを発表した。また毎日放送でも制作システムとしてAdobe Premiere Pro CCを42式採用し、2014年4月の新社屋オープンにあわせて稼働する予定であることを発表した。

フジテレビジョンは、今回の採用理由として、映像制作現場をサポートするAdobe Premiere Pro CCの機能や品質、ユーザーのさまざまな要望に応えるアドビの企業姿勢、企業としての高い信頼性を挙げているという。また毎日放送では、Adobe Creative Cloudエンタープライズ版を国内では初めて番組制作系の編集システムとして全面採用し、新しく導入するシステムやこれまで使用してきた編集ツールとの連携、またProRes等のQuickTimeやXAVCなどのファイルフォーマットへの安定した対応を挙げているという。

フジテレビジョンと毎日放送では、今回のアドビの発表に際し以下のコメントを寄せている。

株式会社フジテレビジョン 技術開発局次長 兼 計画部長 佐藤光雄氏:スポーツニュース VTR 室では、現場で撮影してきたさまざまなシーンをカットしてつなげるだけの作業で完結していません。スポーツが持つダイナミックさや疾走感など感動を与える映像を届けるためには合成との連携も重要なポイントになります。今回、アドビの製品にはこの合成機能が他と比べてとても充実していたことが決め手の一つとなりました。いくつかのメーカーにもこちらの要望を伝えたのですが、アドビだけがわれわれの要望に応えてくれました。

株式会社毎日放送 技術局制作技術センターポスプロ担当部次長 杉野輝雄氏:われわれが最も重要視していたことは、サーバーやプラグインとの連携の安定性でした。そして最終的には、編集チームから総合的に評価されたことが採用の決め手となりました。

株式会社毎日放送 技術局制作技術センターポスプロ担当副部長 寺下智氏:Final Cut Proとの親和性を重視しました。長く使用してきた者も多いので、操作性が近いというのは、とても重要なポイントだった。また読み込みと書き出しの両方に対応できることも評価されました。