Grass Valleyは、新製品のGV Directorノンリニアライブプロダクションセンターを始め、ノンリニアビデオ編集ソフトウェアの最新バージョンEDIUS 7、ノンリニアライブプロダクションセンターGV Director、プロダクションスイッチャーKarrera、LDXシリーズカメラ、各種小型コンバーターなど様々な製品を出展。中でもトータルブロードキャストシステムコントロールアプリケーションCommandCenterとボックスタイプのカメラLDX Compactは日本初出展の製品だ。
CommandCenterは、ルーターやモジュラーなどの構成や制御、管理が可能となっており、カスタムビューを作成することによって、複雑なインフラストラクチャーシステムの一元管理を実現できる。GUIによる設定になっているため、複雑になりがちなこうした機器の管理を一覧して行うことができ、入出力の状態や設定などを一元管理することで、設定ミスを防ぐことも可能だ。
LDX Compactは限られたスペースや定点カメラ用途等に最適なカメラとなっており、コンパクトでありながらPremiére、Elite、WorldCamといったLDXシリーズカメラと同様の高画質、高性能を実現している。お天気カメラや定点撮影など固定した運用に適したカメラで、画質的にLDXシリーズと同等なためシステムとして運用する場合の整合性が取りやすい。
GV Directorは、局内やポストプロダクションでの運用と異なり、中継やイベントなどに最適な機能を搭載しており、ライブスイッチング、エフェクト、グラフィックなどがワンパッケージになっている。操作もタッチスクリーンやキーボード、マウス、各種自照式カラーボタン、OLEDディスプレーが搭載されており、容易にマスターすることが可能だ。また、HD/SD-SDI 8入力4出力のほか、2系統のHDMIを備えている。
ノンリニアプロダクションセンターGV Director。簡単な操作とスイッチャーを中心に、いくつかの機能を統合したこうした製品はパナソニックやローランドからも製品化されているが、GV Directorもスタジアム、教育現場、企業、官公庁など比較的小規模かつ専任のオペレーターでなくても操作できることを目的としている部分ではかなり近い製品だ。
EDIUSによる4K/8Kリアルタイム編集システム(参考出展)。EDIUS Elite 7とDual Intel Xeonプロセッサ(E5-2695v2/24core/48スレッド)や高速SSDドライブ、4K対応のSDI出力ボードを搭載したターンキーシステム。ちなみにGrass Valley HQXコーデックは、2010年から8K(60p)に対応しており、今回の参考出展はEDIUSや周辺機器を含めてターンキーにしたものといえる。
同社のカメラLDXシリーズは3機種あるがいずれもスタジオや制作用途のカメラだった。LDX Compactは箱型の小型カメラで、電動雲台やハウジングに入れて運用するタイプのものだ。ただ、他のLDXシリーズと同じセンサーを採用しており、ソフトウェアによりアップグレードができるようになっている。
最新バージョンEDIUS Elite 7。最新のCPUに対応した64ビットネイティブになったほか、ソニーのXAVCやパナソニックのAVC-Ultraにも対応した。また、MPEG-2のエンコーダーやH.264のエンコーダーも高速化され、より快適な編集環境を提供している。