年々規模拡大をするブラックマジックデザインブースは今年も活況!
Blackmagic Designブースの注目は1本のBNCケーブルでUltra HDに対応する6G-SDI対応製品だ。ATEM Production Studio 4Kライブプロダクションスイッチャーなど、6G-SDI接続に対応する新製品が多数出展されていた。
ブース中央には発表されたばかりの6G-SDI製品が一堂に集められて展示されていた
ライブプロダクションスイッチャー「ATEM 1 M/E Production Studio 4K」
スイッチャー本体はアルミ削り出しのフロントパネルが採用されているのも特徴だ
6G対応製品の中でも注目の存在だったのは、Ultra HD対応で合計10系統の入力に対応したライブ制作向けスイッチャー「ATEM 1 M/E Production Studio 4K」だ。コンサート、スポーツイベント、劇場公演、会議などといったライブイベントでUltra HDを使ったコンテンツを素早く製作したいという場合に最適なスイッチャーだ。入力は6G-SDIやHDMI 4K対応で、SDIビデオ入力とHDMIビデオ入力はSD/HD/Ultra HD 4Kなどを切替え可能。それらの入力は1台のスクリーンでプログラム出力、プレビュー出力、8系統のライブソースを1台のモニターで同時にモニタリングができる。
各ATEMプロダクションスイッチャーにはMac/Windows用コントロールパネルソフトウェア「ATEM Software Control」も搭載されている
ラップトップやデスクトップPCからスイッチャーをコントロールするソフトが同梱されるが、ハードウェアベースでコンパクトかつスタイリッシュな放送局クラスのパネル「ATEM 1 M/E Broadcast Panel」や2式の独立した1 M/Eスイッチャーをサポートした「2 M/E Broadcast Panel」を追加することも可能だ。ATEM 1 M/E Production Studio 4Kの価格は税込み267,800円。
ソフトウェアコントロールパネルでは限界がある場合は「ATEM 1 M/E Broadcast Panel」や「2 M/E Broadcast Panel」を導入するという方法も選べる
放送用ディスクレコーダー「HyperDeck Studio 2」「HyperDeck Studio Pro 2」
新しくなった「HyperDeck Studio 2」と「HyperDeck Studio Pro 2」
HyperDeck Studio 2は、既存の機能と同じSDやHD収録・再生レコーダーだ。新しくメタル製フロントパネルや内蔵AC電源が加わっている。価格は税込み106,800円。
HyperDeck Studio Pro 2は、6G-SDIやHDMI 4Kの接続に対応したSSDレコーダーで、Ultra HDでの収録・再生が可能だ。4チャンネルのSDI入出力、高速Thunderbolt接続、SDI、HDMIおよびアナログ入出力にオーディオとタイムコード用の標準XLRコネクターを搭載している。価格は税込み213,800円。
両製品ともATEM Production Studio 4KスイッチャーやTeranex製品、ATEM Studio Converterといったラックマウント可能な製品とよりマッチするようなメタル調で、見栄えがよいデザインを採用しているのも特徴だ。
Thunderbolt 2テクノロジーに対応した「UltraStudio 4K」
ラックマウントのキャプチャー再生デバイス「UltraStudio 4K」が世界で初めてThunderbolt 2テクノロジー対応という新モデルが展示されていた。こちらも6G-SDIビデオインターフェースを採用している。UltraStudioとMacをThunderboltのケーブル1本で接続するだけで、4:4:4、デュアルチャンネル3Dステレオスコピック、Ultra HD、4Kのキャプチャー、再生に対応できるというデバイスだ。リアパネルには、SDI、HDMI、アナログビデオ、タイムコードインターフェース、AES/EBUオーディオ、バランス/アンバランスアナログオーディオなどの多彩な機能を搭載しているので、あらゆるカメラやデッキなどを接続することが可能だ。価格は税込み102,800円。
「UltraStudio4K」の前面と背面の様子。Thunderbolt 2を2ポート搭載しているのが特徴だ
さまざまなソフトウェアとのワークフローを統合する「DaVinci Resolve 10」
「DaVinci Resolve 10」
DaVinci Resolve 10のデモも多くの人を集めていた。DaVinci Resolve 10では編集機能が強化され、他の編集ソフトで編集されたプロジェクトのオンラインフィニッシングもできるようになった。例えば編集がFinal Cut Pro Xで、XML経由でそのプロジェクトをインポートし、オンラインフィニッシングができるようになった。タイトルツールも含まれるようになり、カラーコレクション機能は、業界標準のOpenFXプラグインをサポートし、クリップごとのプラグイン数は無制限となっている。価格はDaVinci Resolve Liteが無償で、DaVinci Resolve Softwareが税込み107,800円。DaVinci Resolveが税込み3,248,000円。
Blackmagic Pocket Cinema CameraにRAW収録機能を追加
ブースのBlackmagic Pocket Cinema Cameraは、アップデートはまだ行われていなかったが、ARRI/FUJINON Alura Zoom 18-80のレンズなどが搭載されているデモ機を使って試写できるようになっていた
Blackmagic Pocket Cinema Cameraのソフトウェアアップデートが開始され、CinemaDNG RAW収録機能が追加された。ブースのデモ機はアップデートされていなかったが、ハイライトの最も明るい部分や暗部の最も暗い部分を同時にキャプチャーできるようになり、CinemaDNG RAWファイルで収録したファイルをDavinci Resolveで露出を手動で自由に調整することができるようになった。