Blackmagic Designの発表によると、オーストラリアのメルボルンで催されたジャスティン・ビーバーのコンサートで、映像のスイッチングにATEM 1 M/E Production Studio 4Kが使用されたという。また、Blackmagic DesignのHyperDeck Studio Pro、SmartView Duo、SmartView HDが使用され、同ライブコンサートの模様が収録された。

Vevo TVの提供で行われた同コンサートは、ジャスティン・ビーバーの、ある特別なファンのためのものだった。そのファンとは、同じくオーストラリアで行われたジャスティン・ビーバーのメインコンサートの前に交通事故に遭い、コンサートに来場することのできなかった女性である。彼女と彼女の家族や友人50人がプライベートコンサートに招待され、その模様はVevo TVによって後日の放送用に収録された。

オーストラリアのメルボルンを拠点とする映像制作会社、Rapid TVおよびPower AVは、New Magic Australiaによって提供されたBlackmagic Designの機材を使用して同ライブコンサートのスイッチングを行った。中継マネージャーを担当したRapid TVのピーター・モリス氏は、同コンサートではATEM 1 M/E Production Studio 4Kと5台のHDカメラが使用されたと話す。それらのカメラフィードはスイッチングされ、さらにステージ周辺に設置された複数の大型モニターに、それぞれのカメラのフィードが送られた。

モリス氏:会場にいたのは、ファンが50人、スタッフが約30人だけでした。非常に密度の高いプロダクションだったんです。また、質の高いライブ放送を行い、高品質のコンサート映像を収録することが求められていたので、私たちはATEMスイッチャーを選びました。ATEMスイッチャーなら、放送局品質のスイッチングでコンサート全体をカバーでき、信頼性も高いですからね。

Power AVのグラント・ヴィリエ氏は次のようにコメントしている。

ヴィリエ氏:使用したカメラは、固定が2台、ドリーが1台、ステディカムが1台、クレーンカメラが1台で、すべてのフィードをATEMに送りました。グラフィックやエフェクトが一切加えられていないそれらのフィードを、ステージ周辺の複数の大モニターだけでなく、スタッフの使用するSmartView HDとSmartView Duoのモニターにも送りました。コンサートのスイッチングアウトはHyperDeck Studio Proで収録し、別でバックアップも保存しました。

ATEMスイッチャーは、今回のコンサートにとって完璧なソリューションでした。ワークフロー全体を通して25pで作業を行うことができ、必要な入力や出力はすべて搭載されていました。Blackmagicで構築したシステムは、見事に機能してくれましたよ。