英クォンテルは3月12日(現地時間)、30年の歴史を持つ放送機器開発業者の英Snell(スネル)を買収したことを明らかにした。金額や詳しい条件については非公開。今回の買収についてクォンテルは“放送とメディア技術市場での新たな力を見出すため”としている。
スネルは、プロダクションスイッチャーKahunaやオートメーションシステム、ルーティングスイッチャーからマルチビューワーなど幅広い製品ラインを持っており、チャンネル・イン・ザ・ボックスでは業界の開拓者でもある。
クォンテルの発表によると、双方のビジネスを統合することで、マルチプラットフォーム間で効率的に高品質なコンテンツの作成から配信まで一括で行えるソリューションが提供できるようになるとしている。またお互いのネットワークチャンネルを利用し、より良いセールスフットワークが行えることを期待している。
今後もスネルのブランドはそのまま維持され、同様にブランド各事業のスタッフもそのまま居残るようだ。クォンテルは英ニューベリーの本社に新しい施設を設け、スネル製品群も一緒に扱いながら開発部門で新しい製品企画を展開していく。近いうちに既存の製品も含め製品のロードマップを発表するとしている。
二社のグローバルオフィスの合計は16か所で、収益を合わせると170億ドル以上となる。
(山下香欧)