米イマジン・コミュニケーションズ(イマジン)はNAB2014会期中に、ストリーミング専門のメディア処理技術開発を行っている加Digital Rapids社を買収したことを発表した。

今回の買収は、イマジンのソフトウェア定義型による“TVエブリウェア”構想を拡大するための企業戦略の一環という見方だ。NABでも、プレイアウトからオートメーション、TVエブリウェアをクラウドで実現させることをテーマとしていた。

同社はメディアセントラル・プラットフォームやマルチサービスSDNフレームワークといった、TVエブリウェアのポートフォリオを確立するための開発に巨額な投資を行っている。ソフトウェアベースのワークフロー管理やトランスコーディングのソリューションを持つDigital Rapidsを加えることで、同社の戦略的革新を補完できるという。

イマジンは昨年、ハリス放送通信部門に買収された、トランスコード専門の開発企業だ。ハリスはまた、放送通信部門を2012年末にゴアズ・グループへ2億2500万ドルで売却、そして今年になってこの放送事業のハリスはイマジンとGatesAir (ゲーツエアー)の2社に分社された

取引の詳細は明らかにされていない。Digital Rapids社の昨年度の利益は35億ドルであったことから、業界のアナリスト達からの買収金額の予測は100億~150億ドル規模にのぼる。

(山下香欧)