Netflixがオリジナル番組“ハウス・オブ・カード”の4Kリマスターを終え、セカンドシーズンから4K/HEVCストリーミングを開始している。ストリームは16Mbps。ハウス・オブ・カードは、制作開始から4Kカメラで収録しており、今後はマスターを4Kで仕上げていくという。

この新しい4K VODサービスに対応する受信機(テレビ)は、CESでも発表したサムスン製UH8550/9000で、今後はソニー、LG、Vizio社から対応アプリと再生コーデックを搭載した4Kテレビが登場してくる予定。Netflixでは、最高品質の視聴体験を得るための帯域幅として、家庭内で最低20Mbpsの確保を進めているが、Netflixがサービスを展開している米国、英国では一般家庭のブロードバンド幅は、いいところ平均で7-8Mbpsだ。サムスン製のHEVCデコード搭載の4KTVと高速ネットワークを持った環境のサービス加入者はまだ希少な存在だ。現在、この4Kストリーミングサービスは対応環境を持っている加入者であれば、追加費用なしで観ることができる。

4Kコンテンツのライブラリーにはハウス・オブ・カードのほかに、ネイチャー番組やハイエンドなタイムラプス技術のパイオニアとも呼ばれている撮影監督ルイシュワルツバーグ氏のビジュアルアート作品などが揃う。今後も4Kリマスター版の映画ジャンルを増やしていくほかに、直近ではAMCでちょうどシーズン5が終わった“ブレイキング・バッド”を、ファーストシーズンから全て4Kクオリティで配信することを明らかにしている。放送開始は2014年6月を予定している。

ブレイキング・バッドはソニーからライセンスを受けて通常のVODサービスで提供しており、今回の4Kサービス向けにはNetflix側でリマスターを施しているという。オーディオは5.1chに対応させている。

(山下香欧)