Blackmagic Designの発表によると、衛星放送局の株式会社WOWOWが放送するテニスの4大グランドスラム大会のライブ配信用に、Blackmagic DesignのTeranex 2D ProcessorおよびSmart Videohubルーターが使用されているという。
WOWOWで放送しているテニスのグランドスラムは、全豪オープンテニス、全仏オープンテニス、ウィンブルドンテニス、全米オープンテニスの4つのトーナメントを放送している。現地では複数のテニスコートで同時に試合が行われているが、トップ選手や日本人選手を中心に試合をセレクトして放送している。さらに、WOWOWメンバーズオンデマンドでは、放送試合および未放送試合をライブ配信するサービスも提供しているおり(ウィンブルドンテニスを除く)、そのライブ配信用にTeranexおよびSmart Videohubルーターが使用されている。
WOWOWの技術局制作技術部の石村孝之氏
WOWOWの技術局制作技術部の石村孝之氏は次のようにコメントしている。
石村氏:コンテンツを高画質、高音質に届けるというのが弊社のポリシーとしていますので、安価でかつクオリティの高いものがないか、と探していたときに出会ったのがTeranexです。
スポーツ番組は、変換の際に動きをきちんと補正できることも重要だったのですが、その点は問題ありませんでした。操作性も気に入っています。ボタンが前面に出ていて光るので使いやすいし、操作も簡単です。全豪オープンや全仏オープンでの1080 50i素材を1080 59.94iの変換するのに使用しています。
さらに、Blackmagic DesignのSmart Videohubをグランドスラムの現場に持ち込んで使用しており、全コートのフィードをSmart Videohubに入力し、ライブ配信用にセレクトしているという。50iのフィードはすべて59.94iに変換され配信される。
石村氏:Smart Videohubでセレクトされたフィードを回線で東京に送り、全豪オープンテニスや全仏オープンテニスの試合ではさらにTeranexで50iから60iに変換して配信しています。現地のスタッフはBS放送のオペレーションで手一杯なので、現地のVideohubの出力をイーサネットを介して、東京から操作しています。
Smart Videohubは、軽くて小さいので持ち運びやすい点も便利です。私のチーム以外にも別のチームも使っているので社内に3台くらいはあります。私にとっては、イーサネットで切り替えられることが、選択した決め手でした。これによって海外の回線でも日本から操作できるんです。