アビッド テクノロジー株式会社は、同社の報道・制作システムで上位系の管理・運用を行う報道支援システム「Japrs」(西日本コンピュータ株式会社)との連携を強化する新機能の追加を発表した。
アビッドの報道・制作システムは、Japrs報道支援システムと常にメタデータ情報をやり取りする事で連携を可能にしており、Japrs報道支援システムの取材予定から番組名、放送日、項目表などのメタデータを受け、アビッドの共有素材ストレージに日付フォルダと項目用のプロジェクト、シーケンス、クレジットなどを自動的に作成。編集が終わるとJaprsで発番したサーバーIDで送出サーバーに転送・登録され、送出サーバーに転送開始後、再生可能な状態になるとアビッドのシステムから送出Ready通知を発行する。その後OTC上に送出可能かどうかの状態が反映され、サムネイルなどを自動的に生成しOTCに渡す。オンエアが終了するとアビッドシステムは完パケと共にProxyとサムネイルを作成してJaprsへ渡し、JaprsはそのメディアをLTOやXDCAMなどの各種メディアにアーカイブする。
これら従来の連携機能に加えて、今回新たに開発したのは、完パケをJaprsでアーカイブする際、その完パケに使われた元素材についていたコメントや著作権などの情報を一緒にJaprsへ渡す機能だ。一般的には、完パケの元素材の情報は完パケが送出サーバーに転送された時点で失われるが、新機能により、元素材についていたコメントや著作権を完パケのメディア情報と共にメタデータとしてJaprsに渡してメディアとセットでアーカイブ出来るようになった。
その完パケをライブラリからアビッドのシステムに戻して再編集する事が可能だが、その際にコメントや著作権も一緒に復元されるので、それらのメタデータを基に再編集が行え、メタデータを保持するので再編集の際にも映像の検索が素早く行えるだけでなく、使用権限などの重要な情報を見失う事がなくなるとしている。報道支援システムとのメタデータ連携機能は以下の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
(1)Avid側でClipが生成されると、報道支援システムにそのClip情報を自動的に通知する。(生成通知) (2)Avid側でClipにメタデータに変更があると、報道支援システムにそのClip情報を自動的に通知する。(変更通知) (3)報道支援システムから指定したClipのメタデータを問い合わせると、AvidはそのClip情報を通知する。(問い合わせ) (4)報道支援システムから指定したClipのメタデータを追加・変更する。(変更通知) (5)Avid側でClipが削除されると、報道支援システムにそのClip情報を自動的に通知する。(削除通知) (6)Avid側で完パケが送出サーバーに送られると報道支援システムにその完パケのメタデータを自動的に通知する。(完成通知)