Blackmagic Designの発表によると、2015年公開予定のアクションスリラー「Checkmate(原題)」の撮影にBlackmagic Production Camera 4KおよびBlackmagic Pocket Cinema Cameraが使用されたという。
同作品はロサンゼルスに拠点を置くStatus Media & Entertainmentによって制作され、銀行強盗の現場に居合わせた6人の人物を通して、緊迫した状況下で、個人の行動が周囲に与える影響を描いている。ティモシー・ウッドワード・Jr監督は、ダニー・グローバー、ショーン・アスティン、ヴィニー・ジョーンズ、ミーシャ・バートン、マイケル・パレ、ジョニー・メスナー、カトリーナ・ロウ、ウィラ・フォード、アントウォン・タナー、デヴィッド・チザムといったキャストを起用し、6つのストーリーを構成した。
ウッドワード・Jr監督:Blackmagic Production Camera 4Kは低価格なので、予算内で複数のカメラを導入できました。おかげで、より多くの撮影を、より迅速に実現できました。
この作品には多くのアクションシーンが含まれており、4Kでの撮影は必須でした。Blackmagic Production Camera 4Kは、広いダイナミックレンジでリッチなルックを得られます。また、再フレーミングしたり、調整したりしても画質を損なうことはありません。ある時、セカンドユニット監督のジョシュ・テシアーが小型トラックの爆発シーンを指揮していたのですが、この爆発の規模は高さ約9メートルで、幅もかなりありました。スタントマンをトラックの周りに配置し、ワンテイクで完璧に撮影できたのです。
撮影監督のジョナサン・マリアンデ氏は次のようにコメントしている。
マリアンデ氏:私たちは1080HDで仕上げることを目標にしていました。つまりアクションシーンを4Kで撮影すれば、後からクロップして、撮影時には予期しなかったようないいショットを得られることもあるのです。これは、ワンテイクで撮影しなければならない時に非常に重要です。撮影中、何度もこのようなことがありました。クロップしてショットのフレーミングを調整できることで、たくさんのショットがより良いものとなりました。Blackmagicカメラは、驚くほど低価格でディテールを捉えることができます。これを使わない手はありませんね。
マリアンデ氏:ダニー・グローバーとヴィニー・ジョーンズが演じるシーンでは、2台の4Kカメラを使用して、型にはまらない方法で撮影できました。両サイドから同時に俳優たちを撮影して、カメラを切り替えたのです。この方法だと時間を節約できるだけでなく、俳優たちも同時に演技できるので、より迫真の演技を引き出せました。カメラを1台しか使用しない場合、俳優は代役を相手に演技することになります。これは俳優にとっても、そして作品全体にとっても望ましいことではありません。
作品の大部分は4Kで撮影された。1台目のBlackmagic Production Camera 4KがAカメラとして使用され、Blackmagic Design SmartView HDモニターに接続された。2台目のBlackmagic Production Camera 4KはBカメラとして使用され、Blackmagic Pocket Cinema Cameraは主観ショット、インサートショット用のCカメラとして使用された。
ウッドワード・Jr監督:小さなことの積み重ねが、大きな差を生みます。例えば、各ストーリーは少しずつ異なっているのですが、ダニー・グローバーのシーンでは、クールなルックと対比的なスキントーンを採用して、視聴者に安心感を与え、ヴィニー・ジョーンズのシーンでは、居心地の悪さを感じるよう、反対に背景を暖かいルックにしました。カメラのオンスクリーンメニューを使って、色温度やシャッターアングルをすぐに変更できました。これは照明を設定する際に非常に役立ちました。クリエイティブ機能のコントロールが多ければ多いほど、設定にかける時間が少なくて済みます。
マリアンデ氏:Blackmagicのカメラで撮影できるハイライトとシャドウは非常に高品質だと思います。撮影監督として、私は可能な限り柔らかい光で撮りたかったのですが、Blackmagicのカメラのカラーとカーブは完璧でした。価格の面でも、これほど低価格でシネマライクなルックを実現できるカメラは他にないでしょう。今回の作品でBlackmagicのカメラを使えたことは非常にラッキーでしたね。
Rocket Panda Postのジョシュ・テシアー氏は、ポストプロダクションでDaVinci Resolveを使い、同作をグレーディングする予定。