米国衛星放送事業者DIRECTV(ディレクTV)のマイク・ホワイトCEOは、第2四半期の報告会で、オンデマンド向けの4Kコンテンツは年内に準備できること、そして完全な4Kトランスミッションサービスの開始を2015年か2016年に用意できることを言及した。

「私自身、非常に4K市場に対して期待を寄せている」と語り、4K VODサービスを年内に開始する予定で、4Kで収録、制作するコンテンツの確保に取り組んでいる最中だという。ライブコンテンツのストリーム配信は、遅くても2016年初頭には開始する見込み。後者に関しては、この18か月以内に打ち上げる新しい2基の衛星のスケジュールにも依存する。

報告会では、取り組んでいる4Kコンテンツのジャンルや規模についての詳細はなかった。Netflixはオリジナル番組「ハウスオブカード」を4Kで制作しており、また米国で人気の番組「ブレイキング・バッド」(ソニーピクチャーズ)や映画コンテンツも次々に4Kでリマスタリングされてきている中、オンデマンドで配信可能な4Kコンテンツは着々と増えている。

ディレクTVは過去において米国でHDチャンネル、そして3Dチャンネルサービスを最初に始めたこともあり、4Kへも同じ意気込みでいる。

ホワイト氏は「ディレクTVが米国で最初の4Kサービスを始める有料テレビ事業者となれれば、この先3年間の会社収益に重要な影響を与えるだろう」と、4K市場の規模に期待を込めて、アナリスト達にアプローチした。しかしディレクTVが4Kサービスの準備の一環で米国特許商標庁に出願した4Kサービス名候補のうち、4KNetと4KNは類似名が同市場に存在するため、混乱を招く恐れがあるとして却下されている。

(山下香欧)