先週末にインスタグラムから新しく独立アプリ「ハイパーラプス」がリリースされた。従来だとステディカムに高価なトラッキングリグが成す技を、この無料アプリがスマホで熟してしまった。

本アプリは、iPhoneで撮った映像に自動トラッキングをかけてタイムラプス映像に仕上げるもの。Andoriod OS用のバージョンも開発中だという。

操作はいたって簡単で、レコードボタンを押して映像を撮った後にビデオの速度を1倍速から12倍速までで選択し、あとはFacebookかインスタグラムでシェアするだけ。デフォルトは6倍速に設定されている。ハイパーラプスアプリ内では動画を編集したり、フィルタを追加したりすることはできない。

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ワイアード誌によると、開発のきっかけはインスタグラムにいる開発者トーマス・ディムソン氏がインスパイアされたロンフリッケ監督の映画「バラカ」によるものだという。ディムソン氏の大学時代からの知り合いで、Luma創立者のアレックス・カーペンコ氏のスマホ向けの画像スタビライゼーション技術は、のちにLumaがインスタグラムに吸収された後もインスタグラムに貢献していたが、ディムソン氏はバラカの映像シーンを作り出すのに応用できるものと見なして、スタンドアロンのアプリとして開発を進めたという。

編集システムでのカメラスタビライズ機能では、CPUパワーを消費するアルゴリズムでカメラ動作のモデリングを行うが、相当のスペックを満たないスマホで実現するために、ジャイロスコープを利用してフレーム同士をマッピングするアルゴリズムが開発された。処理画像はジターが発生するエッジ部分をクリッピングしてフレームにフィットするように拡大調整されて仕上げられる。

リリースして直ぐに沢山のユーザーから映像が公開されている。挑戦的なものは、サッカー試合の模様をハイパーラプスしたものだ。

フロリダのローカル局WPTVの中継スタジオ内のウォークスルーも面白い

NBCニュースのスタッフが公開した、ワシントン記念塔の近くにタッチダウンするマリーンワンも見ごたえがある

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(山下香欧)